【刀剣乱舞】ねぇ、私の事も愛してよ part2*

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瑠璃様は……瑠璃様は……。




あの人はいつも笑顔で誰にも辛い顔も悲しい顔を見せず、努力をしていた。




たとえ、その努力に裏切られても、報われなくても。





瑠璃様を殺したあの人たちに何を言われようと、正しい人でいようとした。




死ぬまで、最後まで。




でも、私が本当のあの人を見ていなかっただけかもしれない。




本当は影で、独り泣いていたのかもしれない。




本当は……ただ、誰にも話せず、苦しんでいただけなのかもしれない。




『ねぇ……今の私は笑えてる？』




『何も分からないの……何も』




あの人は何を感じていたんだろう。





私があの人になり、感情を感じることは出来ない。




けれど感情の名前を理解することぐらい、出来損ないの私にも、出来るだろう。




私は口角をあげた。




上手く笑えているのか分からない。




『貴方は独りで寂しくないの？』




独り……どうだろう。




今は主さん、小夜、宗三や他の刀がいる。




誰も寄り添ってくれなかった、悲しいあの頃とは違って。




今なら、私を嫌っている彼らとも仲良くなれそうな気がした。




『……そっか、もう独りじゃないんだね。良かった。たった一人の──』




真っ暗闇の中を落ちていく。




あれが夢だったのかどうかは分からないでも、何か私が見落としていたものがちらりと見えたような気がする。




▽▽▽

私は部屋で一人日記を認めていた。



これだけの冊数があれば昔のことを懐かしむことは出来るだろうか。




「A、入るよ？」




私はそんな声が聞こえないくらい日記を書くのに熱中していた。

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