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眩しさは立ち去り目を開けば何も変わってはいない桜花の木と先程よりも古びた石版が立っているだけだった
何が変わったんだ?と思いふと後ろを振り向いてみれば足が何かに擦れる感じがして下を見れば緑が生い茂った一色の草原
そこには真っ赤な鳥居は立っておらず遠方には京の町並みのような古い建造物が並んでいた
…ホント重ね重ね災いが起こりすぎでしょ!今日の星座占いそんなに駄目だった?最下位だったの?
一旦冷静に落ち着いてみるけれども結局分かるのは私が知っている世界にはないものばかりがあちこちに見えるだけ
ましてや今は夜、何をされるかもわからない恐怖もあればこれからどうしていけばいいのか考える術もない
何も出来ないため途方に暮れてしまい私は気が抜けるようにその場に沈みこんだ
「…ふぇぇ」
「えっ?」
途端に赤ん坊のような泣き声が聞こえてきて膝の中に埋めていた顔を上げた。隣にはなんと小さくて幼い子供が泣き喚いていた
どうしたんだろうか?
顔は隠れて見えないが私はそっと近づいて男の子の視線に合うようにしゃがんだ
「どうしたの?」
「うぅっ…」
こんな所で迷子になるなんて可愛そう、と思い私は一緒に親を探そうと小さな子供に伝えてみることにした
…このまま歩かせるのも良くないよね。疲れてるかもだし。
私は男の子の体を抱きあげようと手を伸ばした
「____また、騙しごとですか?」
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夜紅茶(プロフ) - Naoさん» コメントありがとうございます!そんな前から見ていただいて嬉しいです!気長に続編を待っていただければ幸いです。 (2020年10月4日 19時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - この小説が書かれだした頃から見ているのですが夜紅茶さんの言葉選びは凄く人を惹きつけるもので素晴らしいと思います!続き待ってます!楽しみです! (2020年10月4日 18時) (レス) id: b92cb2f456 (このIDを非表示/違反報告)
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