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何だこの鬼、常識の範囲が脳内の中に備わっていないのだろうか。初めて会った人に対して嘲笑いながら「馬鹿ですね」と不謹慎に貶してきたらそりゃあ誰でも機嫌が損ねるだろう
自分がまいた種なのにそれを回収もせず軌道を直そうとする態度や謝罪の言葉すらまともなものじゃない。改めて話をしてみたら最悪最低な印象に早変わり
「Aどうかしましたか?いくらここが俺の屋敷でもこんな時間に騒ぎ立てるのは近所迷惑ですよ〜…ってまーしぃ?」
すると仕事が終わったのか廊下の方からセンラさんが現れ訪れることを把握していなかったのか志麻さんの姿を見た途端驚いていた。
「おうセンラ。見ない内に色気もねぇへちゃむくれ連れ込んでたんか」
「へちゃむくれじゃありませんし!!」
この鬼は悪口がつらつら出てくる生産マシーンか。はっきり言ってこういうデリカシーが欠けた奴ホント苦手。というか色気がないなんてもっての外だし酷すぎる
「センラ本当にお前がこの人間拾ったのか?目が節穴にでもなったんか?」
「貴方さっきから失礼過ぎですよ!少しは言葉を慎む配慮も考えられないんですか!?」
「まぁまぁ、落ち着いてください。とりあえずお茶でも用意しますか?」
「いや今日は軽い用事があっただけやからそんなに長居をするつもりは無いねん。というわけでこれやるよ」
志麻さんはセンラさんの元へ近づいて衣の懐から紅の軸紐で締結された漆黒の巻物を手渡した。どうやら誰かからの伝達らしい。巻物には『千里殿』と墨汁で書かれた文字が一言が添えられていた
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夜紅茶(プロフ) - Naoさん» コメントありがとうございます!そんな前から見ていただいて嬉しいです!気長に続編を待っていただければ幸いです。 (2020年10月4日 19時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - この小説が書かれだした頃から見ているのですが夜紅茶さんの言葉選びは凄く人を惹きつけるもので素晴らしいと思います!続き待ってます!楽しみです! (2020年10月4日 18時) (レス) id: b92cb2f456 (このIDを非表示/違反報告)
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