＊ ページ13
・
な、なにここ？屋敷？
呆気に取られているとセンラさんはふふっと私の反応を面白がるように笑い玄関の方の引き戸を器用に開けた
「驚きました？実はこの都を取り締まっているのはセンラなんですよ」
「なるほど…」
センラさんが通りで騒がれていたのも身分が高いからという理由だったのかとその目で見てようやく理解ができた
彼は私の体をそっと木目調の床へと下ろし「こっちです」と長い廊下を歩き始めた
ひ、ひぇぇぇ…こういうのって金持ちのお宅がテレビで紹介されてるやつしか見た事ないんですけど！！
しばらく歩いてたどり着いたのは縁側の部分でその先には水が波紋を広げたような枯山水や苔が生えた露地庭、クロマツやイヌマキなどの緑が目立つ大きな日本庭園が現れた
「これってセンラさんの趣味ですか？」
「趣味というかこれをやってるとなんだか息抜きになるんですよ。所謂遊び感覚ですけど」
いや遊び感覚ってすごいな。
しかもすごく植物や環境への手入れが整っていて見ていても飽きないくらいな物で思わず感心しきっていた
季節折々に変わる風景を一年中見られるだなんて羨ましいな…
「Aもなにか提案があったら参考にするので遠慮なく言って下さいね？」
「私はこのような分野にはあまり詳しいほどでも無いので口をだすなんておこがましい気がしますけど…」
「いいんですよ、花が欲しいとかそういうのがあればでいいので」
そういえばこの庭園には緑が溢れているせいか色が一色にしかならない気がする。
強いて言うならば…
「それだったら梅はどうでしょうか？白や桃色のものを合わせれば綺麗にまとまるかも」
「なるほど…全体が立体的になるってことですね？今度やってみます」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 121人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜紅茶(プロフ) - Naoさん» コメントありがとうございます！そんな前から見ていただいて嬉しいです！気長に続編を待っていただければ幸いです。 (2020年10月4日 19時) (
レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - この小説が書かれだした頃から見ているのですが夜紅茶さんの言葉選びは凄く人を惹きつけるもので素晴らしいと思います！続き待ってます！楽しみです！ (2020年10月4日 18時) (レス) id: b92cb2f456 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
