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もっと近くで見たいと思い窓を開けると案の定底冷えしそうな空気が入り込んでくる。一瞬身震いしたがそのまま視界を上げると青い月が静かに佇んでいた
珍しいな…青い色の満月なんて。
感動して見とれていると急に暖かく生温い風が優しく吹き込んだ。辺りは寒く冷たいはずなのに吹いている風は何故か陽気な温もりだった
「えっ…！」
初春の陽だまりのような空気に異様さを覚え始めてすぐさま全開に開けていた窓を勢いよくピシャリと閉めた
な、なにあれ。今の怪奇現象みたいに気味が悪い感じは…
考えれば考えるほど怖くなり早くお風呂に浸かって忘れてしまおうと準備をいそいそと始めようとした時だった
視界端に淡い桃色の花が見えた。しかもこの季節には似合わないような花が勉強机の上に置かれており思わずそっちの方に目を向けた
「…枝垂れ桜？」
こんなものいつ置いたっけ？
誰か身内で生け花を習ってるわけじゃないし、ましてやこんな時期に桜の枝が置いてあるなんてことはいくらなんでも季節外れすぎて不自然な話だ
お母さんが持ってきたのかなぁ。
興味本位でその枝を持ち上げてじっくり観察し始めると遠くの方から鈴の音が正当なリズムを刻んで響き始めた
その音は次第に大きくなり視界も歪み始め気づけば真っ暗になっていた
「こちらへおいで」
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夜紅茶(プロフ) - Naoさん» コメントありがとうございます！そんな前から見ていただいて嬉しいです！気長に続編を待っていただければ幸いです。 (2020年10月4日 19時) (
レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - この小説が書かれだした頃から見ているのですが夜紅茶さんの言葉選びは凄く人を惹きつけるもので素晴らしいと思います！続き待ってます！楽しみです！ (2020年10月4日 18時) (レス) id: b92cb2f456 (このIDを非表示/違反報告)
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