ガラスの花に麗しいキスを３【歌い手】

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「俺上手く説明できへんしなぁ…うらさん後はよろしく！」

「…まぁAが余計に混乱して収拾がつかなくなるよりはマシか」



坂田様はお皿に盛り付けられた新鮮なフルーツを口いっぱい幸せそうに頬張っている中、浦田さんの方に体を向けて彼の国のことや存在について分かりやすく教えてくれた



「魔力を持つ国っていえば『ウィッチクラフト』が代表的だがこいつが仕切ってる国『エンゼルホープ』も例外とはいかない。実質国民の半分以上は使用出来る」

「なるほど…」



一般的には生まれながらにして魔力を持つ先天性な人とある日突然魔法が使えるようになる後天性と二種類に分かれ、坂田様は後者の方で身についたらしい

それもある意味才能なんだろうなぁ…



「興味あるなら俺の国に来る？」

「えっ」



坂田様は食べ終えたのか突発的な提案を持ちかけこちらの輪に混ざってきた

当の本人はキラキラとした子犬のような雰囲気を醸し出しつつ笑みを浮かべているが私は困惑し浦田さんに助けを求めるように視線を向けると彼は少しの沈黙の後に呆れの溜息をひとつ付いた



「もっと知りたいんやったら実際に足を運んだ方が分かりやすいと思うけどな？なんなら今からでも全然いいよ」

「い、今からですか！？」

「うらさんも来る？久々に楽しもーや！」



あまりにも話がトントン拍子に進みすぎて着いていけない。浦田さんは苦笑いを浮かべながら「分かった」と賛成の一言だけ言い坂田様の話に乗ることにしていた

Aはどうする？とだけ聞かれ断ろうとしたが坂田様の純粋さに負けて小さく頷いた



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