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細い指が手に絡まり引き止められてしまった。いつから気づいていたのかはよく分からなくて困惑する中彼女の瞳はこちらの姿を捉えて水面鏡のように反射していた
「…いつから起きてたの？」
「眠りにつこうと思っていたのですが扉が開いたのでつい条件反射で狸寝入りをしてました」
つまりは最初から俺の行動や言葉を聞いていたということだ。本当はAには二度と合わないようにケジメをつけようかと思ってたのにまさかこんな時に起きてしまうなんて考えてもみなかった
…こんなところで寝返ってはだめだ。彼女のためにもならないのだから
俺は彼女の片手を両手で包み、零れそうな涙を堪えながら弱くて震える声で一つずつはっきりとした言葉で伝えることにした
「俺はもうAとは会わないようにする」
別れのような言葉に彼女は目を見開いていたが俺は目の前で笑みを崩さなかった
どうせ記憶に残るなら最低なヤツだったと思ってほしかったから、笑ってバイバイだなんて情けない人だと印象づけたかった
「俺の見た世界と君の感じた世界は違う。だから君が悪いなんて自己責任を背負うんじゃなくて俺のことを嫌いになって…俺を忘れて」
Aには俺のように悪循環ばかりが漂う世界を見て欲しくないから。幸せになって欲しいからだから今すぐ俺のことなんかは忘れてしまって別の世界で生きていくべきだと促した
君がいるべき場所は俺のことで悩み続ける世界じゃない。たくさんの優しさと愛にあふれた広い世界だから
これは君に対する最後のお願いだからどうか聞き入れて欲しい。
「天宮様の言い分はよく分かりました」
彼女は長いまつ毛を伏せて瞳を閉じてから深呼吸をし始めた。そして呂色の目を開きまっすぐとこちらを見てゆっくりと小さな口を開いた
「お断りします」
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ヨル(プロフ) - コメントありがとうございます！何とかひねりにひねって作品を良いものにしていきたいと思いますのでよろしくお願いします (2020年1月16日 20時) (
レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - この作品好きです！続き楽しみに待ってます！ (2020年1月16日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - ヨルさん» いやいや全然！バイト〜〜〜頑張れ！！！！！（元気玉）いつでも待ってるよ（イケウ``ォ） (2019年8月21日 1時) (レス) id: 96ecbd33f4 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - パピヨンちゃんおひさ！ありがとねー！！今、バイトとかの予定で中々更新頻度が下がってしまってね…気長に待ってて！ (2019年8月11日 19時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - ヨルさん久しぶり！！！！作品面白いね。読んでて楽しいよ！！更新頑張って！ (2019年8月11日 13時) (レス) id: 96ecbd33f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜紅茶 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/qZN5vxyJ6V2/
作成日時：2019年6月28日 15時
