sugar×45 ページ46
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最近よく分かってきたけれども悪魔のイメージって三本の針が付いた槍を持っていかつい体をしてて一瞬にして命を葬るような悪運の塊みたいなヤツかと思ってたけど実際に見ると人間を超越した艶美さを持ってるって印象に変わった。
だって目の前にいる悪魔の存在彫刻みたいだよ?下手したらモデルを超える勢いの美しさだよ?
「そりゃあどうも」
「あ、そうだった」
そういえば悪魔は心の中が簡単に覗けるんだった。志麻が言うには自分の手を握るくらい容易にできるとかなんとか。
「Aはホンマに学習しませんね。だから前回の政治経済のテストの結果が微妙やったんか」
「え?待ってなんで知ってるんですか」
「クラス全体の成績は大抵把握するもんやろ。主に自分の教科やったら尚更や」
ぴっとどこからともなく折原先生の片手には謎の青色のプラスチックファイル。まさかと思い慌てて手を伸ばしたがそれも時すでに遅し。成績カルテらしき個人表に書かれた点数に細長い指先を添えてそのままなぞられた。
「これは…赤点までとはいかんけど点数一点でも落としたら即補習行きやな。まーしぃにバチくそ言われるでぇ、仕打ちがもっと酷になるよ」
「オシエテクダサイ」
うらたぬきさんは折原先生からカルテをヒラヒラさせながら取り上げた。「56点!」と大きな声で笑いながら平気で言っちゃったものだから「返してください!」と彼の手から紙を取り上げた。
良くも悪くもない点数をこんなに貶されたの人生で初めてなんですけど……
「てかまず本題は?こいつが欲しがってる情報源についての話からめっちゃ逸らされてるけど」
つい自分の評価について話し込んでしまった為そっちの話から遠ざかってしまい本来の目的について聞くのを忘れてしまっていた
あ、危ない。私のテスト結果もそうだけどまずはこっちだった。
「簡潔に言えば一応今回の“首謀者”は俺です。魔力の量的にも大幅なもんやから時間は掛かったけど時間はあったから簡単に“差別”に関する記憶を消すことに成功しました」
「おかげで久々に疲れたけど」と折原先生は自分の肩の片側を掴んで凝りをぐるぐると解すように回していた。
非現実的な話すぎるけれども最近そんなことにも慣れてしまっていたから少しずつ読み取れている気がする。
「で、それを依頼したのがまーしぃってわけでしょ?」
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夜紅茶(プロフ) - ちょこさん» コメントありがとうございます!続編を希望していただきありがたいです!一応こぼれ話としてなにか書けないか検討してみます! (2022年4月2日 11時) (レス) id: 2017f33955 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです!その後話が欲しい! (2022年2月21日 4時) (レス) @page50 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - さざんかさん» コメントしていただきありがとうございます!今後も作品を見守っていただければ幸いです! (2020年4月13日 9時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - 普段全く他の方の作品にコメントする事はないのですが、この作品は本当にドストライクなので初コメ失礼致します…!完結おめでとうございます!悪魔と天使のお話も凄く深いなと思いました。。伏線も凄く気になります…!今作品関連作品が出たらまた読ませて頂きます!! (2020年4月13日 2時) (レス) id: 63429259c8 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - コメント、評価をしていただきありがとうございます!ご期待に添えるよう努力していく次第なのでよろしくお願いします! (2020年4月3日 22時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヨル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/qZN5vxyJ6V2/
作成日時:2020年2月24日 22時