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断片 ページ2
目が覚めた。
起き上がると、どうも見覚えのない暗い部屋。
照明はこんな部屋には似合わない、物の良いキャビネットの上で揺らめく蠟燭だけだった。
霧がかかったようにぼんやりする頭を抱え、立ち上がる。
ふらつきながら、常に近くにある壁を支えに足を動かした。
出口かと思ったそこは階段だった。
下に下に、ずりずりとカビを手でこそぎ落としながら降りる。
下りきったそこには今にも朽ちそうな木製のドアが傾いていた。
外に出られる。
ふわりと湿った空気を感じながら敷居をまたぐと、石畳。
しかし三歩も歩いたら、奈落の底だった。
不思議と恐怖は感じずにのぞき込む。
底は見えない。ただ灰色の空気があるだけだった。
左手側に階段がある。
作中
続く
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作者名：ニャンコソバ２ | 作成日時：2021年1月31日 23時
