【d！】弱肉強食の世界で最弱の私:2

イチャモン付けられた ページ31

　
　
　圧に押されるまま箱を開ければそこには手のひらサイズの高級そうなトロフィーが入っていた

『えっと……これは何ですか? 』

tn「親睦会の優勝トロフィーや。Aさんのチームがぶっちぎりで優勝しとったで。おめでとう。」

　絶対あの半分馬鹿の天災ショットで100人以上持っていってた分だよな。私一点も取ってないし脳内花畑は絶対ポイント取れる様な性格してない

『ドゥムさんが頑張ってくれたお陰で優勝できたのであって私は褒められる様な物じゃないですよ。』

　私には三途の川に自分から足突っ込んで泳いだ異常者と言う表現がお似合いだ

　自分の魔術の出来に穴はないと過信し油断してこのザマ。脳内花畑には一瞬殺意が湧いたが今回の経験は今後の自分への戒めとして心に刻んでおこう

『すいませんわざわざ届けに来てくださり。もう暗いですし早くおk……』

tn「……体大丈夫なん? 」

『……はい? 』

　用事終わったんならさっさと帰れと遠回しに言おうとしたら遮られた


　さっきから何なんだこの先輩


tn「親睦会の映像見とったわ。魂魔力に変えるとか普通やったら死んどったんやぞ。分かっとったんか? 」

　豚先輩から溢れ出す強い怒りを体全体でビリビリ感じる。何で映像越しでしか見てない他人の行動に怒ってんのこいつ

　死んどったって私の輪廻転生? でもしょうがないじゃん。あれしかなかったんだから

『……私にはアレに頼るしか生きる道はなかったと判断したからです。』

tn「他に方法あったんちゃうんか。」


　あったら使ってたわバーカ!!(怒)


『シュバイン先輩にはいくらでもあったかもしれませんが、私にはあの方法しかありませんでした。』

tn「……」

　なんか知らんが豚先輩が考え込んでいる

　もう一押しで行けそうだな。意味わからんイチャモンつけてきたが物分かりが良くて助かった

『私には死ぬか僅かな可能性に全力かけるかの二択なんです。届けに来てくれた事は感謝しますが早く帰ってください。』


　林檎とナイフ持ってる手は人間だが頭が豚のメルヘンパワーMAXの豚先輩

　だか三年生。それもあの魔王にチョークスリーパー決めるとこから見て言える事はただ一つ


　絶対に関わりを持ってはいけない


　さらばだ豚先輩。今回限りの関係で縁がちょだ

tn「……分かったわ。」

　そう言い立ち上がった豚先輩にホッと息をなで下ろした


tn「俺と”契約”しようや。」


『はい? 』

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