支え合うこと（2） ページ20
北斗side
[すー………すー………]
寝てる……。
酷い発作でも起こして倒れているのではないかと、一瞬ゾッとしたから、安堵のため息をついた。
そりゃそうだよな、家事こなしてくれてたら疲れるよな。
大我の暖かな頬を手掌でやさしく包み、ごめんな、と心の中で謝った。
今日はこのまま寝かせてあげよう。
大我の華奢な身体をゆっくりと抱き上げ、寝室へと向かう。
起こさないよう慎重にベッドに寝かせ、布団を被せてあげた。
俺も髪を乾かし、一緒の布団に入って眠りについた。
大我side
お昼過ぎに買い物へ出掛け、帰宅すると14:00を回っていた。
今日はロールキャベツを作ろう、そう決めて買ってきた材料を一旦冷蔵庫に入れ、お風呂掃除をするために風呂場へ向かう。
風呂掃除を終えて、リビングへ向かう途中、急に胸が苦しくなって冷たい床に座り込んでしまった。
大「………っ、ん、ﾊｧﾊｧ…ぁ、ﾊｧ」
脈がどんどんおかしくなって、たちまち苦しさで身動きがとれなくなる。
座っていられなくて、姿勢は前屈みに崩れ落ちた。
ポケットに薬を入れていたから、なんとか震える手を伸ばして、薬を飲み込む。
大「…ぅ、ﾊｧﾊｧ…ﾊｧｯ…………」
苦しい胸を掴みながらひたすら呼吸を続けていると、そのまま意識を失っていたらしく、目が覚めたときには16:00を過ぎていた。
酸欠のせいか、意識してゆっくり立ち上がってもクラクラする頭。
心臓もまだ重苦しさが残っていて、歩くと軽く息切れがした。
ほくには言ってないけど、ここ1週間不整脈発作を起こすことが増えた。
うっかり屋さんな俺が、用心深く薬を持ち歩いていたのはそのせい。
発作が起きる時間はバラバラで、昼間だったり、夜中だったり。
ほくは、昼間仕事で家にいないし、夜中は疲れていてぐっすり眠っているから、俺が不整脈で苦しくなって、薬を飲むためにベッドから抜け出しても全然気づかない。
慣れない生活の中、家事や買い物が身体の負担になってるのは明らかだけれど、その程度の負担にも耐えられない自分の身体が情けなくて悔しくて。
しかもこの生活をはじめてまだ１ヶ月しかたっていないというのに。
ほくにはどうしてもバレたくなくて、ここ1週間、頑張って隠していた。
けど、もう限界が近づいているのかもしれない。今日の発作はいつもより酷くて、こんなに長時間意識が飛ぶことなんてここ最近では無かったのに。
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ぽちた(プロフ) - しおさん» ありがとうございます！私もきょもほく大好きです(*^^*)短編をちょこちょこ更新していく予定なので、よかったらこれからも読んでみてください (2020年4月9日 13時) (
レス) id: cc0c2d56be (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - きょもほく大好きです！素敵なお話で、今後も楽しみです！応援しています♪ (2020年4月9日 0時) (レス) id: 46ec5817d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽちた | 作成日時：2020年4月8日 0時
