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散々泣いて泣き疲れると
誰が忘れて行ったのかベンチの足元に
クマのぬいぐるみを見つけた
「………君も一人なの?」
拾い上げて砂を払うと
タグの部分に名前が書いてある
「この子が忘れちゃったのかな……気持ちが離れて行くって苦しいよね……2人でいた記憶があるから1人が余計にこわい……こんなところで君もかわいそうだね……私……1人になるかもしれない……」
ぬいぐるみに話しかけながら
涙をぬぐった
このまま帰っても
玉森くんと顔を合わせるのは気まずいし………
急に飛び出して来たからお財布も携帯もない
考えて考えて……
結局、帰る結論しか出なかった……
(謝るべきだよね……待つって決めたのに待てなかった私が悪いんだ……)
かなりの時間が経っていたので
帰るのもドキドキする……
(鍵………開けてくれなかったらどうしよう……)
恐る恐るインターホンを鳴らすと
「………Aさん……今、開ける」
ちゃんと起きてくれていた
エレベーターに乗り込みながら第一声を考える
フロアに着くと
玄関の扉を開けて待つ玉森くんが見えた
「……ごめん……言いたいこといって飛び出して……」
「ううん………俺こそごめん……Aさん、このまま帰ってこなかったらどうしようって……不安だった……ごめん……そんなに不安にさせてるなんて思わなかった……ごめん……ごめん……」
泣きながら謝る玉森くんに抱きついた
「私もごめん……大好きだから、余計に素直になれなくなって……無理して……変な方向に向かってっちゃって……ごめん」
「Aさん、俺 話すよ……最近、帰りが遅い理由……」
手を引かれてソファに座ると
玉森くんがいきなり服を脱ぎ出した
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作者名:ゆり | 作成日時:2019年4月29日 16時