本編５１ ページ6
─としみつside─
無言が続いた車内に、響いたのはAのコンビニに寄って？と言う注文。
こんな雰囲気の時に何なんと思って、横目でチラッと見れば、何かを見据えたような、何か覚悟してるような、でも苦しそうな……そんな表情。
分かったとしか言えない俺は、言われたとおりコンビニの駐車場から出やすいようにバックで車を止めると、そそくさと車を降りてコンビニに入っていくA。
これからどうする？
Aの俺に対する様子を見る限り、避けているのは目に見えて分かる。
きっともうこれを逃したら自分から連絡出来ん俺の事だ、一生会えんくなる可能性が高い。
どうしたら良いのか分からんくて、押した発信ボタン。
としみつ
「……ぁもしもし？てつや？」
《おー、お疲れー。なにぃ？》
としみつ
「……お前さー、Aに告ったやん」
《あー、うん、完全に振られたけどねぇー。》
としみつ
「…振られんのとさ、言わんままってどっちがしんどいんかな？」
《……まぁ、そんな哲学的な事言われても分からんけど、後から変な後悔するより言っちまってケリつける方が良いのではと思うけどー。》
としみつ
「…………ぁー、だな。分かった、どうもな。」
《あ、うん。はぁーい。》
先に散ったライバルにこんなこと聞くのは間違ってるのかもしれんけど、てつやの言葉で覚悟が決まった。
Aが帰ってきたら俺の思う事を話そう───…
そう思った時、ふとAの帰りが遅いことに気付く。トイレにしても長過ぎんか？…と思いつつ俺も飲み物でも買おうとコンビニに足を踏み入れる。
おかしい、どのレーンを見てもAの姿がねぇ。もちろんトイレも全部空いてる。
冷静に考えろ？………ここって確か、裏からも出れるコンビニやん！！！
“コンビニ寄って”って言うあいつの発言は全て俺から離れる為のものだったんか……
それが分かったと同時に気付いたら走り出してた。
どこ行くん……
俺まだ何も言えてねぇやん………
こんなことになるならもっと早く……
そんな事思いながら裏口から出れば、遠くに人影がポツンとあって。
最後で良いから聞いてくれって……
そう思って走れば、Aもヒールだってのに走り出す。
嫌なんは分かった、分かったから……
これが最後だから……
まだ離れて行かんで！！──────……
そう思った瞬間、Aの身体がよろめき崩れる。俺はハッとして全力疾走で向かい、抱き締めた───…
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tree(プロフ) - 初コメ失礼します！とてもいい作品でお話に引き込まれてしまいました(^^)これから応援させていただきます！いい作品をありがとうございました！ (2018年12月15日 20時) (
レス) id: 7499d23657 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - はっちーさん» うわぁあ！名探偵さんやわ(笑)、stereo聴きながら書いたんバレてる((((；゜Д゜))))ｽｹﾞｰ！！！ 読んで下さって本当にありがとうございました！２人の今後、短編集とかの中で書きたいと思います♪ありがとうございました☆☆ (2018年11月6日 1時) (レス) id: cdea3b5710 (このIDを非表示/違反報告)
はっちー(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく読ませていただいておりました。最後、だから題名がキャパシティだったのかなと、脳内再生でstereoを流しながら読みました！また、この二人の今後とかも読めたら嬉しいです、素敵な作品をありがとうございました！ (2018年11月5日 16時) (レス) id: 55d59a875a (このIDを非表示/違反報告)
トシちゃん(プロフ) - 返信ありがとうございます！素晴らしい作品です！体調大丈夫ですか？！？！？！お大事にです！ (2018年11月2日 22時) (レス) id: bb075df335 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - トシちゃんさん» わぁぁあ！初めてコメントを頂きましたぁぁあε=ε=(ﾉ≧∇≦)ﾉ嬉しい嬉しい、ありがとうございます！(*´ー｀*) (2018年11月2日 11時) (レス) id: cdea3b5710 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴーさん。 | 作成日時：2018年11月2日 1時
