本編５０ ページ5
─Aside─
その足音が、どんどんこっちに近付いて来る。
何で？────…
何でなん？────…
振り返ったらあかん思って私も走ったけど、いくら履き慣れたヒールと言えど走ることに特化した靴やないのは当たり前で、
ズサッ！！！─────…
『………っ、』
大人になってこんな転び方する？って位盛大に転んでしまって立ち上がれない私に向かって、その足音の間隔はさらに早く、そして音が大きくなってピタッと止まる。
としみつ
「……っ、ハァッ…ハァッ…」
息を切らす音だけがしばらく続いた後、
背中が心地良い暖かさに包まれ、
としみつ
「………ったく、……バカ過ぎ…」
そんな優しい声が耳に響く。
『……っ、なん、で……』
としみつ
「………どこ、行くの…」
『…………っ、』
涙を堪えるのに必死で、言葉にならない私を包む腕の力をギュッと強めるとしみつ。
そして、
としみつ
「…………何で…って、思った…」
『……ぇ？』
としみつがゆっくり話し出した言葉に耳を傾ける。
としみつ
「……あの時…、俺ら…あんな一緒に…居たのに…」
としみつの声が、震えてる───…
『………っ、泣い、てるの？』
そう言って振り返ろうとしたら、ギュッとする力が強くなり
としみつ
「………だめ…このまま、聞いて。」
そう言うから、コクッと頷けば、
としみつ
「……前の男からの、たった１回の電話で…Aがあんな感じになって………」
『…………、』
としみつ
「……俺がAと居った時間って……そんなもんなんかって…………」
『……、』
違うで？、違うでとしみつ───…
としみつ
「………俺は……我慢して、…お前とトモダチやって来たのに………」
どういうこと？────…
としみつ
「……なんで…たった一通のLINEでって…悔しくて……悔しくて……」
分かれへん───…
分かれへんよとしみつ─────…
としみつ
「……気付いたら…我慢出来んくなって……でも俺を見てくれてないお前に…自分の気持ち伝える勇気なくて………」
『…………、』
としみつ
「……大切にしたかったのに……無理矢理あんなことして…傷付けて………ごめん……」
『………っ、』
としみつ
「……お前がもう…俺の事嫌だって避けるならそれでも良い…
…でも、……でもこれだけは最後で良いから言わして？
………俺ずっと本気でAの事…
………………………好きじゃんね…」
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tree(プロフ) - 初コメ失礼します！とてもいい作品でお話に引き込まれてしまいました(^^)これから応援させていただきます！いい作品をありがとうございました！ (2018年12月15日 20時) (
レス) id: 7499d23657 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - はっちーさん» うわぁあ！名探偵さんやわ(笑)、stereo聴きながら書いたんバレてる((((；゜Д゜))))ｽｹﾞｰ！！！ 読んで下さって本当にありがとうございました！２人の今後、短編集とかの中で書きたいと思います♪ありがとうございました☆☆ (2018年11月6日 1時) (レス) id: cdea3b5710 (このIDを非表示/違反報告)
はっちー(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく読ませていただいておりました。最後、だから題名がキャパシティだったのかなと、脳内再生でstereoを流しながら読みました！また、この二人の今後とかも読めたら嬉しいです、素敵な作品をありがとうございました！ (2018年11月5日 16時) (レス) id: 55d59a875a (このIDを非表示/違反報告)
トシちゃん(プロフ) - 返信ありがとうございます！素晴らしい作品です！体調大丈夫ですか？！？！？！お大事にです！ (2018年11月2日 22時) (レス) id: bb075df335 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - トシちゃんさん» わぁぁあ！初めてコメントを頂きましたぁぁあε=ε=(ﾉ≧∇≦)ﾉ嬉しい嬉しい、ありがとうございます！(*´ー｀*) (2018年11月2日 11時) (レス) id: cdea3b5710 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴーさん。 | 作成日時：2018年11月2日 1時
