本編４8 ページ3
─としみつside─
母
「あら！そろそろ父さん帰ってくる時間！」
『あ！じゃあ、私そろそろ…』
母
「トシ、あんた山本さんの事送ってあげりん♪」
としみつ
「えっ？！」
やっぱり来たか…そう思いながらも一応リアクションをとれば、
母
「えっ？！じゃないわよ、こんな若い綺麗な人暗い中1人で帰らせるなんて危ないげぇ。ジャガイモあるから荷物だって重いのに〜」
『あっ、え、だ、大丈夫です大丈夫です！！そ、そこら辺でタクシー拾いますし…』
焦って母にそう返す彼女。
気まずいのは確かだけど、夜だしジャガイモだってスーパーの袋２個も持たされてるし、これってたぶん…送ってくべきなんだろうけど、
なかなか“送ってく”って言葉が言えねぇ。
でも、今ここで言わなかったらもう二度と彼女がここに来る事はなくなるし、それこそまたLINEをしてみるか否かの葛藤の日々に戻る。
行動するなら今しかないのに、一歩が踏み出せない。
どうする…
どうしたら良い？……
何が正解なんだ………
母
「タクシーなんてこの辺通らんよぉ〜？だからほらトシ！！」
『いや、ほんまに大丈夫です！！私これでも結構力持ちなので、あはははっ！(苦笑)』
母
「でも女の子だしぃ〜、おばちゃん心配でっ…昼間ならまだあれだけどぉ〜…」
『いやいや、ほんまに、ほら！あの、息子さんせっかく来てらっしゃるのにお父様が帰宅なさって居なかったら寂しくなってしまうし…なので、あの、大丈夫ですので！
今日はご馳走様でした♪』
母
「そう？じゃあ気を付けて帰るのよ？またいつでもいらっしゃいね？♪」
『はいっ！それじゃあお邪魔しました！失礼しますっ♪』
あ！！帰っちまうがや！！！！
これでまた会えんくなる！！！！
そう思った瞬間、言葉より先に身体が動いてて…
ガシッ！
『…っ？！』
母
「っ、と、としみつ？！」
気付いたら帰ろうと背を向ける彼女の腕を掴んでて…
驚く母と彼女の表情を見ぬまま、
としみつ
「…………送ってく。今車回してくっから待ってて。」
と言って、庭の隅に止めてある車まで１人向かう。
ここからどうしたら良いのか、ただ送ってくだけで良いのか、
ちゃんと話すべきなのか、
結局分からないまま玄関に車を横付けして、彼女の手からジャガイモ袋２個を取って後部座席の下に置きながら、
としみつ
「……乗って？」
そう言った後、母が安全運転ね！なんて言うのを窓越しに聞きながら車を発進させた。
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tree(プロフ) - 初コメ失礼します！とてもいい作品でお話に引き込まれてしまいました(^^)これから応援させていただきます！いい作品をありがとうございました！ (2018年12月15日 20時) (
レス) id: 7499d23657 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - はっちーさん» うわぁあ！名探偵さんやわ(笑)、stereo聴きながら書いたんバレてる((((；゜Д゜))))ｽｹﾞｰ！！！ 読んで下さって本当にありがとうございました！２人の今後、短編集とかの中で書きたいと思います♪ありがとうございました☆☆ (2018年11月6日 1時) (レス) id: cdea3b5710 (このIDを非表示/違反報告)
はっちー(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく読ませていただいておりました。最後、だから題名がキャパシティだったのかなと、脳内再生でstereoを流しながら読みました！また、この二人の今後とかも読めたら嬉しいです、素敵な作品をありがとうございました！ (2018年11月5日 16時) (レス) id: 55d59a875a (このIDを非表示/違反報告)
トシちゃん(プロフ) - 返信ありがとうございます！素晴らしい作品です！体調大丈夫ですか？！？！？！お大事にです！ (2018年11月2日 22時) (レス) id: bb075df335 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - トシちゃんさん» わぁぁあ！初めてコメントを頂きましたぁぁあε=ε=(ﾉ≧∇≦)ﾉ嬉しい嬉しい、ありがとうございます！(*´ー｀*) (2018年11月2日 11時) (レス) id: cdea3b5710 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴーさん。 | 作成日時：2018年11月2日 1時
