26 ページ26
.
バスから降りると、緊急用に一応持っていた携帯が鳴り始めた。
『緊急用の携帯が…？
すいません先生、先行ってて下さい』
相澤「…ああ、なるたけ早よ来い」
『了解です』
先生も察してくれたのか皆を連れて先に行ってくれた。
開いた携帯の画面には「乱歩さん」の文字。
『はいもしもし、榎本です』
乱歩«あ、A？今バス降りたとこだよね»
『(推理された…)ええ、何の御用でしょう？
すいませんがなるべく早く…』
乱歩«わかってるわかってる。
A、これから雄英で人命救助の訓練やるんでしょ？»
『相変わらずの推理力ですね。全くもってその通りです』
乱歩«今すぐ先生に云って、中止にしてもらえ。
敵が襲撃してきて怪我人が出る»
は、と口から間抜けな声が漏れた。
聞き間違いかと質問しようとすると乱歩さんに「早く！！」と云われた。
少なくとも嘘ではないようだ。
考えるより早く、私は走り出していた。
自動扉が開く時間ももどかしく無理矢理躯をねじ込む。
『っ、相澤先生！
今すぐ訓練を中止して全員で雄英に帰って下さい！！敵が襲撃に＿＿』
相澤先生は勿論、生徒たちも動揺の色を見せる。
私が云い終わるが早いか、広場に黒いモヤが現れた。
相澤「一かたまりになって動くな！！」
『ああぁぁもう…！
ギリギリ手遅れかよ…！！』
飯田「え？」
黒いモヤから次々と出てくる人の形、或いは最早それすらも成していないモノたち。
中心に立つ水色の髪の男は、私を見ると手で隠れていても分かるほどニタリと笑みを浮かべた。
『＿＿っ！？』
相澤「13号！！生徒を守れ」
乱歩さんの云っていることはやはり正しかったのだ。
私がもっと早く、行動していれば。
相澤先生が色々と指示を出しているが耳に入ってこない。
溢れ出る後悔、恐怖、懺悔
＿＿＿＿＿＿また、守れなかったら。
駄目だ。この考えは止そう。
私は、今、出来ることをする。
相澤先生が踏み出すより先に、階段を滑るように駆け下りた。
緑谷「え、榎本さん！？」
麗日「Aちゃん！！危ないよ！！」
皆は申し訳ないが無視だ。
前の敵が “ 個性 ” で私を迎撃するも、我々異能者に個性は効かない。
『個性に頼り過ぎだ』
頭を掴んで振り回し、他の敵に投げつけた。
思ったより飛ばなかったな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 635人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リドル君の鎖骨 - 大事な人が亡くなるのって辛いですよね。分かります…でも辛い思いにも負けずに更新する主さん！！凄い素敵だと思います。頑張ってください… (2021年1月27日 21時) (
レス) id: eb24f04dec (このIDを非表示/違反報告)
ローニャ - 河童系人間。さん» 遅れてすんません楽しいんですwwwwww (2019年12月31日 0時) (レス) id: 09090d6677 (このIDを非表示/違反報告)
河童系人間。(プロフ) - 天川さん» うわあああああああああありがとうございます！！！！超嬉しいです！！ (2019年8月17日 17時) (レス) id: 71718cf80e (このIDを非表示/違反報告)
天川(プロフ) - 初めまして！小説読ませてもらってます！すっごく面白いです！これからも頑張ってください！応援してます！https://cdn.picrew.me/app/share/201908/46940_tPbVGE8l.png←これはイメ画です！『少年少女好き？』ってやつで作らせてもらいました…！もしよければどうぞ！ (2019年8月16日 16時) (レス) id: 14e99eec09 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 口ｶｯｯｯｻｶｻで吹いた人ですどうも(^o^)/ (2019年7月30日 17時) (レス) id: 8c7172726c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
