17話：ワガママ聞いて ページ20
「Aよわ〜っ。さっきからずっと負けてるじゃん。」
『次は勝つ....次は絶対勝つ....！』
りうらは煽るように目を細めて笑い、私はそれに腹を立てて「次は勝つ」と言い張る。
いつの間にか緊張は解れていて、二人してテレビの画面と睨めっこをしていた。
「え〜、まだやるの？りうらもうこれ飽きたんだけど〜。」
ソファーの背もたれに凭れて、コントローラーを手放してじーっと私の方を見てくる。
そんな些細なりうらの仕草に、いちいちドキドキしてしまう自分がいた。
『じゃあ私も疲れてきたし終わりにする〜〜。』
私はりうらの真似をするように、ソファーに凭れかかる。
りうらは私のことを見て微笑むと、ゲーム機の片づけを始めた。
「私も手伝うよ」と短く言って、りうらの隣に並んで片づけを手伝う。
「なんかさ、Aが俺の家の中にいるって変な感じだね。」
『私も自分がりうらの家にいるんだって思ったら変な感じする。』
なんて言ってりうらの方を見ると、不意に目が合って笑ってしまう。
りうらは思い出した、とでも言うような顔をして口を開いた。
「そうだ。罰ゲームどうする？」
『はぁ....！？ちょっとりうら、罰ゲーム付きとか聞いてないんだけど！』
私はむすっと片方の頬を膨らませて言う。
りうらはきょとんとした顔をしていたが、小悪魔みたいに笑って、再び口を開いた。
「だってりうらが今決めたんだもーん。ね、一つだけりうらのワガママ聞いて？」
きゅるん、とした瞳で私のことを見つめてくるりうら。
卑怯だよ。そんな顔で見られて断れる人、この世界にいないに決まってるじゃん。
『....仕方ないなぁ。一つだけだからね。』
「やった！ふふ、何お願いしよっかなぁ....。」
私が渋々了承すると、りうらは分かりやすく顔を明るくして、何をお願いしようか考えだす。
一体どんなお願いをされるのだろうと、無意識のうちに身構えてしまう。
「じゃあ、今日の晩ご飯Aが作って？」
『えっ。』
満面の笑みでそう言ってくるりうらに、思わず声が漏れた。
晩ご飯ってことは、夜まで居ていいってことだよね？え、そういうことでいいんだよね！？
再びパニックに陥った私は、それを取り繕うかのように笑顔を作って答える。
『も、もちろんっ。』
りうらは満足そうに笑って「今日の晩ご飯楽しみだなぁ」と小さく漏らした。
そんな期待されたら、頑張るしかないじゃん....料理得意じゃないのに....。
続く (更新停止中)
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Near(プロフ) - Kinyari*さん» 結瑠さんお久しぶりです🙌🏻こちらの作品を検索避けするの忘れてました💦ご丁寧にありがとうございます！すぐに訂正させていただきます😊 (2023年4月25日 22時) (
レス) id: 4ac6422a64 (このIDを非表示/違反報告)
Kinyari* - 久しぶりに来たのにこういうこと言うのまじで申し訳ないんですが、タグとタイトルの一部を検索除けのものに変えてもらってもいいですか…？詳しくはこちらhttps://uranai.nosv.org/u.php/novel/knskyk1/ (2023年4月22日 16時) (レス) id: 88e6604fc1 (このIDを非表示/違反報告)
Kinyari* - 久しぶりです！この作品で一番最初にコメントしてた結瑠です。 (2023年4月22日 16時) (レス) id: 88e6604fc1 (このIDを非表示/違反報告)
Near(プロフ) - えある。さん» ありがとうございます…！かたつむり更新の掛け持ち常習犯ですが、応援していただけると嬉しいです🥺ずっと見ててください（？？） (2023年4月1日 18時) (レス) id: 4ac6422a64 (このIDを非表示/違反報告)
えある。 - 神。すごいですね!!ほんと、、、ほえ？語彙力？なぁにそれおいしいのぉ？wwwずっと見ます。ずっと見てます。ありがとーございます!!w (2023年3月30日 15時) (レス) @page20 id: 9c1c96d73e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Near x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Naer/
作成日時：2022年8月20日 20時
