13話：...す？ ページ16
「....え、それってさ、」
一通り話し終えた後に、紫雲さんがそっと口を開く。
私は黙って紫雲さんのことを見つめる。
「りうら、Aちゃんのことす＿＿＿＿＿。」
「あ、初兎ちゃんじゃん！天野さんも！こんなところで何してるの〜？」
...す？
一番聞きたかったところが聞けなかった。
『いえ、たまたま会ったのでお茶してただけです。』
「そっか！俺もお邪魔していい？」
きゅるんとした瞳で私と紫雲さんを順番に見つめる桃瀬さん。
紫雲さんは私の方を見てこう言った。
「僕は別にええけど...。」
『私も別にいいですよ〜。』
一応さっきの話は話さないように紫雲さんに視線で訴える。
どうにか意味が伝わったようで、軽く頷いた紫雲さん。
「ん〜、何飲もっかな〜。」
幼い子供のようにメニュー表を楽しそうに見ている桃瀬さん。
私はそんな様子を見て、思わず頬を緩めた。
中学の頃のりうらも、カフェで今の桃瀬さんと同じようなことしてたな。
桃瀬さんは手を上げて店員さんを呼ぶと、コーヒーを一つ注文した。
ブラックコーヒー...大人だなぁ。
そう思いながら私は先ほど注文したカフェオレを口に含む。
「ところで、何の話してたの？」
「ん？特に変わったことは話してへんよ〜。」
ニコニコと笑みを浮かべながらコーヒーを飲む紫雲さん。
私は紫雲さんが言った言葉に頷いた。
『大学のこととか、ちょっと相談に乗ってもらってて。』
「そっか〜。若いっていいねぇ...。」
どこか遠くを見てそう言う桃瀬さんに、思わずツッコミたくなってしまった。
すると、そんな私の気持ちを代弁するように紫雲さんが口を開いた。
「何言ってるん。ないちゃんもまだまだ若いやろ！」
『そうですよ。桃瀬さんも紫雲さんも、まだまだ若いじゃないですか！』
少し笑いを含んだ声でツッコミを入れる紫雲さんに続いて、私もそう言う。
若いっていいね、って言っても、桃瀬さんも紫雲さんも、私とそこまで歳は変わらない。
ただ、社会人と学生、という大きな違いがあるだけ。
「そうかなぁ。...あ、ありがとうございます。」
桃瀬さんはコーヒーを運んできてくれた店員さんにきちんとお礼を言い、コーヒーを受け取る。
私はそんな桃瀬さんを眺めながら腕時計を確認する。
もうそろそろカフェを出て、りうら探しに戻った方がいいかもしれない。
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Near(プロフ) - Kinyari*さん» 結瑠さんお久しぶりです🙌🏻こちらの作品を検索避けするの忘れてました💦ご丁寧にありがとうございます！すぐに訂正させていただきます😊 (2023年4月25日 22時) (
レス) id: 4ac6422a64 (このIDを非表示/違反報告)
Kinyari* - 久しぶりに来たのにこういうこと言うのまじで申し訳ないんですが、タグとタイトルの一部を検索除けのものに変えてもらってもいいですか…？詳しくはこちらhttps://uranai.nosv.org/u.php/novel/knskyk1/ (2023年4月22日 16時) (レス) id: 88e6604fc1 (このIDを非表示/違反報告)
Kinyari* - 久しぶりです！この作品で一番最初にコメントしてた結瑠です。 (2023年4月22日 16時) (レス) id: 88e6604fc1 (このIDを非表示/違反報告)
Near(プロフ) - えある。さん» ありがとうございます…！かたつむり更新の掛け持ち常習犯ですが、応援していただけると嬉しいです🥺ずっと見ててください（？？） (2023年4月1日 18時) (レス) id: 4ac6422a64 (このIDを非表示/違反報告)
えある。 - 神。すごいですね!!ほんと、、、ほえ？語彙力？なぁにそれおいしいのぉ？wwwずっと見ます。ずっと見てます。ありがとーございます!!w (2023年3月30日 15時) (レス) @page20 id: 9c1c96d73e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Near x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Naer/
作成日時：2022年8月20日 20時
