金魚鉢。 (ページ42)

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４２─JMN side─ ページ42

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そしていよいよ契約更新の当日。

俺が書いていないからか、
全員が事務所の会議室へと集められた。

良い機会かもしれない。

もうここで皆にも事務所にも
辞める事を伝えよう。

契約更新についての詳細な説明を
他人事のような気持ちで聞きながら
そう思っていた時だった。

NJ『すみませんが、解散させて下さい。
　私は、これ以上可愛い弟が苦しみ悩むの
　を見続けるのは心が痛みます。』

YG『ふっ、そうだな。俺もこんなんで続けてい
　くのは、やっぱり性に合わねぇわ。』

そんな２人の発言に戸惑っているのは
俺とスタッフ達だけで、
焦って他のメンバーの顔を見ても
皆揃って前だけを見据えていた。

JN『確かに俺達は、応援してくれるARMYに元気を与えるアイドルであり、ここの会社の商品です。でも、その前に良い歳になった男だし、人間なんです。』

HS『ジミナの意思を受け入れて貰えないならば、解散させて下さい。』

JK『僕達も最初は否定的な気持ちでした。時間が経てば薄れるだろう。今だけだろうって。でも、ジミニヒョンを見ていたらそんな事を思った自分が最低だと思いました。』

TH『…ジミナが選んだ人は、とても愛に溢れた人です。ジミナには彼女が必要で、、きっと彼女にもジミナが必要なんです。
だけど、僕達にもジミナが必要で…ジミナが居なくなるのなら僕達はもう...』

テヒョンアの言葉が、胸に刺さる。
周りを見渡せば、前を見据えながらも
皆の瞳からは涙が溢れていて...

「...皆、、」

謝罪しきれない気持ちを伝えようとした時、

スタッフ
『...分かった、次の契約は７年だ。それを飲めるなら、ジミナの件は認める。どうだ？』

NJ『はい。出来るよな？俺達なら。』
YG『そんなの、当たり前だろ。』

うんうん、とそれぞれ頷き合うメンバー。

TH『…よかった、良かったねジミナァア～っ！！！』

「...み、んな、ごめっ」

HS『やぁ～！ジミナ～！謝るんじゃないよ！』
JN『俺達は７人で１つでしょ？♪』

JK『アッパは涙なんか流しちゃダメなんですよ？♪』

YG『ふっ、釜山の男だろお前？』
NJ『はい、コレ。ネットで予約しておいたから行っておいでジミナ。』

スタッフ
『まったく、お前達には負けるよ。ははっ。』

「...あ、、あ、ありがとうございます！！」

──────…

──…

俺は事務所を飛び出してタクシーに乗り込んだ。

そして──────…