３ ページ3
─────────────…
─────…
〜〜〜♪〜〜〜♪〜
着信：職場
080 ---- ----
「...ぁぃ、もしもし。」
｛あれ？朝霧さん寝てました？
「...はい、今日休みですよね私。」
この仕事をしていると
己には何の感情もないソレと、
己に感情があってするソレは、
全くのベツモノであることを
痛いほど知ってしまう。
だから私はここ３年、
裕くんと会った次の日は必ず休みを入れる。
この身体の怠ささえも一瞬の幸せの余韻...
裕くん以外で、
こんな風になったことはない。
身体は正直だ、なんて誰が言ったのか...
利口だよ、その人は。
だからこそ言えることがある。
私は、誰に抱かれようが、
世の中に軽蔑され貶まれようが、
構わない。
私の愛の形は、
他人が真似できることじゃあない。
｛うーん、休みの所申し訳ないんだけどさぁ、
今日１本だけ無理かなぁ？
「...はい？」
｛ちょっと有名処からの紹介でさぁ、こっちも
朝霧さんレベルのトップクラスの子達を付け
て、出来れば常連にしたいんだよー。
裕くん以外に興味はない。
感情云々と、色々ご託を並べて語ったところで
この店にとっての私、朝霧は
“商品” でしかない。
お札と言う名の“ホイ”で掬って貰わなければ
金魚鉢にさえ入ることの出来ない
金魚みたいなもんだ。
何がトップクラスだ。
金魚は金魚、
その中でただ、朝霧は
他より尾ヒレが長いだけじゃないか。
「もう、マネージャーに言われたら仕方ないですね。」
｛いやー！本当助かるよ。
じゃあ、そのお客様の予定では23時予約にな
ってるから、30分前に来てくれる？
「分かりました、じゃあ後ほど。」
あぁ、裕くん...
これもまた、仕方のないこと。
いくら余韻に浸って、
どれほど想いを馳せようと、
どうせ明日には隣の金魚鉢。
今日だろうが明日だろうが、同じこと。
「...さて、今日はどんな金魚鉢に私を咲かせてくれるのか。」
そんな戯言を言ってベッドから起き上がれば、
昨日愛した金魚鉢の持ち主が、
キラキラと笑ってる。
──────────────…
──────…
「初めまして、朝霧と申します。」
『..あ、はじめまして。ぼくはジミンです。』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 196人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽん | 作成日時：2019年10月2日 16時
