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《末澤》
すぐAのとこに向かった2人の同じようなリアクションを見て、俺もAの元へかけよる。
末澤「おいなにがあって……！！！」
頭を抑えて呆然と立つAの目の前にはびっちょびちょに濡れたデニムのジャケットがあった。
そして床には空になったコーラのペットボトル。
「…っは！ち、違うねん！蓋あいてるなんて思わへんくて！！あたし、！！自分の取ろうとしただけやのにっ！！」
こっちに気づいて必死に言い訳するAのその一生懸命さにちょっと可愛いと思ってしまった。
末澤「大丈夫やすぐ水洗いしてきた…」
長尾「見ぃーーーーちゃったぁぁぁぁぁ！！！
これ正門くんのですよね！！？？やっちゃいましたねーAちゃん！！」
ここぞとばかりにAを攻める長尾。
今も改めて高校生なんやと思った。
いや、中学生やな。
「なっ、いやっ、ちがっ、あたしはなにも！！！」
長尾「なにが違うんですかぁ！どう言い訳してもAちゃんがやったんやないですかぁ！！！！」
言い返せずに目が泳ぎまくるAとは対照的に、
ぴょんぴょん飛び跳ねながらAを追い詰める長尾はめっちゃイキイキしとる。
末澤「おい長尾やめとけって
ちょ、大橋もなんか…」
大橋「あーーーあ〜〜〜これはやばいなぁ〜！！正門絶対怒るで絶対！！俺わかんもん！！絶対怒る！！俺でも怒るなぁこれは！！！！」
末澤「お前もか！！大人気なっ！！年上やろお前！！」
まさかの大橋も長尾のノリに乗っかってきた。
「誠也くん…ど、どうしよぅ…」
ちっちゃい声で今にも泣きそうな顔で見てくるAをさすがに可哀想に思って
末澤「とりあえず水で洗いに行こ？濡れたことにしたら大丈夫やって」
と頭をなでながら慰めていると、
大橋「そんなことしても俺らはコーラがこぼれた事実を知っちゃってるからなぁ〜〜」
長尾「俺ら正門くんに何言うかわかんないですからねぇ〜〜〜」
もはや小学生に見えてくる2人に呆れてきた(笑)
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作者名：鹿丸 | 作成日時：2020年5月3日 1時
