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「連絡する内容ねぇもん。」
「おいおいおい。」
「だってゲームの約束って体で連絡とってたんだよ？
けど最近毎日毎日毎日夜遅いじゃん。
で、阿部ちゃんすっごい規則正しい生活してんのよ。
睡眠時間ちゃんと確保したいタイプ。
そんな子にあーんな遅くゲームしたいとか言える？
それ言った瞬間好感度は間違いなく地に落ちる、絶対、確実に。」
「や、急にそこまではいかないと思うけど…、まぁ阿部ちゃんも自分の軸みたいなのはしっかりもってるタイプだからなぁ…」


そうそう、ポリシーもって生きてるタイプ。
だからそれは尊重しないと。


「ってなったらもう連絡のしようが無いじゃん。
だから俺の摂取できる阿部ちゃんは画面越しとラジオとインスタしかないわけ。」
「嫁よりは摂取出来てんじゃん。」
「けど阿部ちゃんはこれまでオンライントークイベントって交流ツールがあったから…それが無いのが辛い…。」


項垂れる俺と「トークイベント…」ってオウム返しかのように呟いてドン引いた顔してる照。
なんだよ、大事なことなんだぞ！っと。


「それなら良い方法があるよ。」
「へ？」


再び高貴な声が降ってきた。


「アルバム。」
「ん？」
「今回のアルバム、プレゼントしてみれば良い。」


ほお…。


「その手があったか！」


阿部ちゃんは幸か不幸か多分アイドルとか興味無い。
だから絶対予約なんかしてない。
けどあげるって言われていらないとは言わないだろう。
つまりこれはオンライントーク通り越して生、接、触。
うわあ、最高。


「今してみれば、電話。」
「んぇ？」


そ、れは…心の準備ってもんがあんじゃん。
だって生へのお誘いとか、ねぇ？
勝利へのルートは頭の中じゃ理解出来たけど、それを上手いことやれるかとは別っつうか…。


「まだ２１時じゃん。
リハ終わりだと天辺こえるから阿部ちゃん寝ちゃうし。」


それは一理ある。
寝てる阿部ちゃんに電話は出来ない。


「…分かった。」


よし、やってやる！
こういうのは勢いも大事だって誰かが言ってたもんね。

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