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美味しさのカタチωside s ページ31

自分が好きで俺も好きそうだからって誘ってくれた釜焼きピザが美味しい店。
この前と同じく個室内合流。
頼んだピザに合う赤ワインなんか頼んじゃったりして、脳内は完全にデート。
俺の脳内だけね。


「あつっ。」


目の前の阿部ちゃんは想定より熱かったらしいピザにわたわたしてて、絶対俺どころじゃない。
断言する。

ちなみに熱々ピザはどうにか持てるような手のベスポジを見つけたっぽい。
そんでそのままピザの先っちょをハムり。
好きな子っていつまででも見てられるよなぁ。
唇とか合法的に見てられるし。
ふっくらした上下の唇で挟む感じとかまじでどんだけでも見てられるわ。
下唇の膨らみ具合が特に良い。
絶対あれは弾力がたまらないやつ。
なんて見惚れてたら、その口とピザの間を繋ぐようにチーズがびにょーん。


「ん！」


あまりの伸びっぷりに眉毛をムムッと真ん中に寄せてどうにかしようと格闘してる。
けどもっと伸びるだけで全然切れない。


「、んははは！」


必死な阿部ちゃんとのびのびチーズ。
可愛すぎて思わず笑っちゃった。


「ん！」


咥えたまま恨めしそうに睨まれたけどひたすら可愛い。
写真に撮っとこ。
手元のスマホを取り出してかざす。


「、あ。」


ダメじゃん。
俺と仲良いのを阿部ちゃんは知られたくないのに。
こんな証拠残すようなことされたら良い気しないよな。


「ごめん。」
「んー、」


スマホをテーブルに戻すとやっと阿部ちゃんとチーズの格闘も終わった。
口の右端に白いチーズがちょっとついてるけどね。
すぐ自分で気付いたみたいでペロリと舐め取ってた。
舌の色や厚さまで完璧…って何基準かも分からないようなことまでグサリと俺に刺さる。
性癖にぶっ刺さるってのはこういう感じなのかな。
や、性癖とは違うか。
なんだろ、ストライクゾーン？

ω→←∀

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