shape 〇f ■o▽e２＿skab

ヾ ページ22

首こてんってして、初めての場所にちょっと様子伺うみたいなお呼ばれモード顔がさ、なんかもう可愛いー！って叫んで抱きしめたくなる。
けど、


「ん、ああ、仕事お疲れー。
入って入って。」


感情を一ミリたりとうっかり零さないようにクールに、かっこよく、余裕ありげに笑う。
どう！？
スマートな男になれてる！？







それから俺の作ったクロックムッシュを食べる阿部ちゃんもそりゃもう可愛かった。
パクッと頬張ってから目をぎゅぎゅっと瞑って「んーっ」だよ！？
幸せーって顔してくれんの。
なんでも食わせてあげたくなるわー。


「うまぁ。」
「んはっ、良かった。」


職業柄テレビの前じゃ使わないだろう言葉が出てくんのも良いよねぇ。
無防備な感じが気を許してくれてんのかなって。
まぁこれまた友達極めモードってことだけどさぁ。


「あ、阿部ちゃん。」
「ん？」
「ソースついてる。」
「え。」


きょとん顔、白いソースを添えて。
…素でやってる？
俺を誘惑しようとして…、な訳ないな、うん。


「取れた？」
「逆逆。」


典型的な展開。
だけど阿部ちゃんがしてるとなるとキュン通り越してギュワシ。
意味は激しく胸を掴まれるようにキュンとしてるってこと。


「んぇぇ、」


困ったように逆側へ舌をペロリ。
うっ、…可愛い。
なんかもう色々舐めてほしい。
っておい、煩悩。
お前のことはさっき片付けた筈だ。


「取れた？」
「取れた取れた。」


そう言ったら「んへへ」って照れ笑いしてんの。
なんだよ可愛いな。
そんでまた美味しそうにモグモグしてるし。
それも可愛いし。
可愛いって今日俺何回言うの。

そんな心乱されまくりなブランチだったけど、ちゃんとチケットは渡して、ふっかが会いたいって言ってたよって話も伝えた。


「えー、ほんと？
俺もふっかに会いたいな。」


って言われた時は俺も言われてぇ！ってなったけど。
佐久間に会いたいなハァト…、うわ、想像だけでも最高。

ただまぁ俺ん家で会うことになったのはスケジュールが合わなすぎたからであって。
つまり今日も折角会えたってのに一時間で解散の時間。
しんどい。
よろしくない方のしんどい。
もっと一緒にいたい。
が、仕事を放棄は出来ない。

ヾ→←お見送りのカタチヾside s

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す