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2人で屋台を回り、一通り楽しんだ
帰り際、突然、本当に急に、俺の恋は終わりを迎えることになる
『私、まだ言ってなかったことが一つだけあるんだけど、』
Aがぽつりとそう話し始めた
『私、実は婚約者がもう決まってるの。だからね、こうやって男の人と2人で出かけるのだってほんとはダメなんだ』
そう言って悲しそうに微笑むAの顔が脳裏に焼き付いて離れない
内心意味わからんぐらい動揺していた
でも、Aにそれを悟られたくなくて冷静を装っていた
何か言わなきゃいけないと思った
「…そっ、か。でも今まで通り友達の関係ならいいやんな?なら今まで通りやってくだけやん」
咄嗟に出た言葉。Aは目を見開き少し悲しそうな顔をした後
『そ、そうだよね!なんも変わんないよね!』
そう言った。
その日はどうやって家に帰ったのか覚えていない
彼女の家柄を聞いた時にAに恋しちゃいけないって気付くべきだったのに
次Aに合うときちゃんと顔を見て話せるだろうか、なんて考えていた気がする
でも、Aとの関係を続けるためならどんな遠回りだってする
ー彼女とこれからも一緒にいるために自分の気持ちに蓋をしてー
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作者名:よひら x他1人 | 作成日時:2023年5月9日 20時