Maid【N,Ren】 (ページ2)

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No.２ページ2

「急がないと…！」

日直だった私は担任の佐藤先生の所へ
向かう途中だった

階段を少し小走りで上っていた

角を曲がったときにﾄﾞﾝｯと
誰かとぶつかってしまった

「きゃっ！」

バランスを崩した私は足元を滑らし落下 ──

だけど、身体が全く痛くなかった

誰かが私の下敷きになっていた

「す、す、すいません、大丈夫ですか！？」

慌てて退くと私の大嫌いな人と同じ香りがした

廉「いったいなぁ…」

ああ、最悪

心の中で呟いたのは一瞬だけだ

「あ、手首！」

永瀬先輩の手首は真っ赤になってしまった

「あ、えっと、保健室行きましょ！」

廉「はぁ？別にこれぐらい」

「ダメです！」

この人に貸しなんて作りたくないですもん

なんとか説得し保健室に行くが
生憎先生はいない

仕方なく、私が手当てをすることに

「本当にすいませんでした」

私は頭を深く下げる

廉「気にしてないから頭あげて？」

恐る恐る頭をあげると私の大嫌いな
作り笑顔を浮かべていた