REBORN ―己の使命。そして存在―弐 (ページ35)

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天才ページ35

祐「教えてないのにあんなに動けるって事は…、」

A「攻撃のよけ方とか、動きとかは祐樹の動きと全く一緒。」

祐「ナイフの投げ方はベルとほぼ似ている。」

A「しかも、ちょこっとずつこっち側の癖が出てるってことは…あの子、戦いを見ただけで動きを覚えてるのかも…。」

そう、動きが全くと言っていいほど一緒なのだ。

たまに机やら椅子やらを振り回す姿はややAに似ている。

祐「…ってことは銃はザンザスか…。」

―――

貴「さっきまでの威勢はどこに言ったのやら。」

妃「う、うるさいわねぇ!!手を抜いてるからに決まっているでしょぉ？」

でもこれ以上無意味な戦いをして時間を稼ぐのは惜しい。

あぁ!!こんなことならポーチとか持ってきて、発煙筒とか発火装置とか入れておけばよかった!!!絶対に防火扉壊れないし!!

チ「まもなく3分が経過します。」

その瞬間、近くの階段の防火扉の設置されている場所に軋むような音が聞こえた。

ここが、閉まる、ということだ。

私は走り出した。

段々と閉まって行く防火扉。

そこの間を縫って中に滑り込む。

受け身を取りながら転がり入った。

すると奴は閉まりきった防火扉をバンバンと叩いていた。

妃「ちょっとぉ～!!??逃げる気!!??」

貴「時間が惜しいの。それに、あんたと戦ってても楽しくないし。」

そういって階段を上って行った。

踊り場で、兄さんの顔が見える。

貴「…ちゃんと、銃返すから。」

そうつぶやいて足を進めた。

―――

…で、屋上って何処にあるの？

あっちかな？こっちかな？と彷徨っており、なかなか屋上への道がわからない。

よくよく考えれば、ここを一度も探検したことないのに屋上へ行け、というのはわたしにとってかなりハードではないか？

でも、そんな事を思っていても何も始まらない。

とりあえず、階段を上っていれば屋上につくか。

そう思って足を進めようとした時、私は初めて異変に気付いた。

貴「…あの女の仕業…？」

足が動かないのだった。

―――

了「極限に画質が悪いぞ!!」

段々スクリーンの映像が悪くなっていった。

向こう側の…紺野妃奈乃の方はまだ以上はないが…問題なのはAの方。

チ「全く問題はありません。」

しかし、Aの方だけ砂嵐状態になってしまったのだ。

レ「これは一体…」

祐「…。!!!おい、チェルベッロ…これはまさかとは思うが…」

チ「はい。その通りだと思われます。これは―――――――――――黒の霧」