REBORN ―己の使命。そして存在―弐 (ページ15)

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願いページ15

山「言っとくけど時雨蒼燕流はこれだけじゃないんだぜ。」

そういうと山本は前に出た。かなり、早い。

しかしその手には、

貴「あれ…刀がない……？自殺かな？」

怖いことを普通の顔でいうんじゃない。

よくわからんけど、まぁその時雨蒼燕流とやら技の一つらしい。軌道とタイミングをずらしたのか…俺ならひとたまりもないな。まぁ剣士じゃないが。

獄「ま…まーまーやるじゃねーか…。」

昨日負けたお前が言うな。

ス「効かねぇぞ…。」

…まぁスクアーロも合わせて身を引いてたからな…。

むしろそれで角切りにされてたらおかしいな。うんおかしい。

ス「腑におちねぇことがある。貴様…何故今の一太刀に刃ではなく峰を使った？」

山「そりゃ、俺はあんたに勝つためにやってるんで、殺す為じゃねーからな。」

ス「う"お"ぉぉい!!!随分ナメてくれたなぁ…!!!まだ自分のおかれた状況がわかってねぇようだなァ!!!その生意気な口を聞けなくしてやる!!!」

―――

そういって攻撃を仕掛けるスクアーロ。

スクアーロも水柱を立てる。両者、見えないじゃん。

口では感心したり、あのうざい女と喧嘩してるけど、本心はそれとはかなり大いに外れた思いだった。決して抱いてはいけない思い…。

・

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もう、やめて―――…と…。

もう、誰かが傷つくのなんか、見たくない。

もう、誰がを傷つけるのなんか、見たくない。

でも、駄目だ。思っちゃいけない。私は兄さんに……暗殺部隊ヴァリアーとして認めてもらうために、せめてそういう思いを隠さないといけないんだ…!!

そういって、自分に圧力をかけていた。知らず知らずのうちに…。

絞め付けられていく、

閉じ込められていく、

つらくなっていく…。

そんな思いに、気付かぬふり。

―――

嫌なことが頭から離れない。

スクアーロが負けたら……どうしよう…？

今まで嫌みを言う存在でしかなかった。それは知っていた。

でも、…でも…。

いざ命が危ういとなると、ここまでも愛しくなるのは、皆の時と同じ。

そしてちょっと前に自分で言った言葉を思い出した。

『スクアーロの死にざま見届けてあげないから。』

あの時は、ふざけてたの。

だから今はスクアーロを助けて。お願い。なんでもする。

神様がいるなら、どうか…スクアーロを…。

そう願った瞬間、声が聞こえた。

ス「で、どーした!!??」

スクアーロの声。駄目、そっちに行かないで…

スクアーロは水を切り…、

スクアーロが、………負けた。