EP..17 ページ17
「はぎょな、はぎょな…っ」
髪を染めた次の日の朝…今にも泣き出しそうにな震えた声で俺を起こすテグナの必死さにパッと目を開けると
そこにはいつもと変わらない黒髪のテグナが目を若干潤ませながら俺を見て……黒髪!?
「な、なんで…」
「わからない…さっき鏡見たら…黒くなってた…」
テグナは盛大ため息を漏らしてわかりやすいくらいシュンとしてる
「せっかく…ハギョンと一緒にしたのに…」
俺の肩に額をくっつけてもう一度ため息。
昨日あんなにも喜んでたから…俺も可哀想になって優しく頭を撫でてやった
どうやらテグナは髪の色は変えられないらしい…
吸血鬼は黒髪しかダメなのかな…
じゃぁホンビナは?毎日染めてるとか?!
いや、流石に禿げるか…
今日聞いてみようか…、、、
見送りもしゅんとしたままのテグナを残して家を出て悶々と考えながら会社に到着。
ホンビナを見つけるなりずんずんっとまっすぐホンビナに向かって行った
「ホンビナ!!!!」
バンッと机を叩いてじっと見つめる。
うん。やっぱり綺麗な茶髪…
「な、なんですか朝から…」
「見て!この写真!」
昨日テグナと二人で撮った写メをホンビナに見せる。
「…ああ、仲良いですね」
「違う!!!」
「うるっさ…!なんなんですかもう!!」
「昨日茶色く染めたのに朝黒くなってたの!!」
「ああ。そりゃそうですよ」
ホンビナはさも、当たり前みたいな顔。
「俺たちは生まれた時に髪の色とか決まっててたとえ染めてもすぐに戻るんです」
「そ、そうなの…」
「だから猫になった時の色もみんな違いますよ」
って事は…綺麗な茶色の髪のホンビナは茶色の猫になるって事か…?
「…はぁ、待っててください。シガ、ちょっと来て」
「あいよ〜」
俺がじーっと見つめてるとホンビナはため息をついてからシガを呼んで、二人して資料室に入って行った
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作者名:p663 | 作成日時:2017年8月22日 23時