EP..1 ページ1
「ただいま」
家に着いてすぐ鍵を閉めて部屋に入っていった
瞬間に、ぐにっと何かを踏みつけた
「うげ…トマト落ちてるし…!ああもう!テグナ!!」
っていうか、なんで部屋真っ暗?
電気をパチリ、とつけると台所でトマト片手にぐったりしてるテグナを発見。
「はぎょ…な…もう…げん、かい」
真っ白な顔で震える手を伸ばしてくる
「う…、、吸い過ぎるなよ…」
「早く…」
「わかった…」
伸ばされた手を取って引っ張り起こして
シャツを少し引っ張って首筋を晒す
優しく頭に手を添えてやって顔を近づけさせて…
もう俺も慣れたもんだ。
カプと肩口に噛み付いてズブ、っと歯が刺さる
不思議と、痛くない変な感じ。
「っ…、ぁ…は、あ…」
血が吸われる感覚…本当、慣れない…
擽ったいようなでも…ちょっと気持ちいい
信じてもらえないかもしれないけど、テグナは吸血鬼だ。
本当は毎日のように血を吸いたいらしいけど俺の為に我慢してくれてる。
その時役に立つのがあのトマト…齧った感じと吸う感じが似てるらしい…
それでもやっぱり、どうしても我慢効かない時はあるらしい。
そりゃそうだ、俺たちだって飯は食わなきゃ生きていけない…
でも…ちょっと…
「テグナ、もう…」
あまり吸われると俺もきつい…
「ぷ、はぁ」
「うう、くらくらする〜…」
「ごめん、久しぶりだったから…」
小さな声で申し訳なさそうに俺を抱き上げるとベッドに寝かせてくれた
なんで俺が吸血鬼のテグナと一緒に住んでるかって?
まぁ、それは本当に色々あったんです…
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作者名:p663 | 作成日時:2017年8月22日 23時