EP..12 ページ12
「ヒョン、これお願いしますね〜」
「お、今日も黒いですね暑苦しい」
「……」
シガもホンビナもいつもと変わらないっていうかホンビナに限っては今日も俺への毒舌が凄まじい。
それにテグナは羽根も髪も真っ黒だけど二人は髪黒くないし…
テグナの勘違いなんじゃ…
何事もなく、いつも通りに仕事を進めて
二人もいつも通り。
でもなんかもやもやするなぁ。
「あー、お腹すいた！！」
「今日はシガが買い出しの日だよ」
「わかってるよ今行く。何食いたい？」
お昼時いつも順番で昼飯の調達をする。
今日はシガの日。
「ん〜…お任せする！昨日はカレー食ったからカレー以外ね！」
「ハイハイ〜いってきま…お…キョォ！」
『にゃぅん』
…ん？にゃん…？
半開きになった会社の扉
俺からはしゃがみこむシガのケツしか見えないけど…
「人懐っこいなぁ〜…よしよし腹減ってんのか？」
『にゃ〜…』
か細いこの鳴き方…まさか…！
慌てて俺も入り口に向かう
その俺の目の前にスッとホンビナが割り込んできた
「…シガ、その汚ったない猫離しなよ」
「え？綺麗だし、可愛いぞ」
立ち上がって振り返ったシガの腕の中には見慣れた黒猫が…！！
「ほら、早く離せって」
『フシャァ！』
ホンビナが少し怒ったようにテグナに手を伸ばした瞬間に威嚇して毛を逆立てて歯を見せた
「こ、こら！テグナ！」
慌てて走り寄ってラビの腕からテグナを取り上げる
「へぇ、貴方がハギョニヒョンの番ですか。」
『ゔにゃーー…フゥヴ…』
「や、ちょっ…テグナ落ち着けって…」
ジタバタと俺の腕の中で暴れてるテグナと正反対にホンビナは落ち着いた様子でニコリとえくぼを浮かばせた
テグナが何者なのか、すぐにわかった様子のホンビナ…まさか本当にホンビナが吸血鬼！？
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作者名：p663 | 作成日時：2017年8月22日 23時
