短編入れ (ページ9)

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リーダーページ9

「テグン！テグナ！テグニ～！」

ああ、またきたうるさい奴が
俺は静かに練習に集中したいのに

「うるさい…」
「ヤ！またそんなこと言ってぇ～！ほらテグニ！みんなでご飯食お！腹減っただろ？」

嫌だと言ってもグイグイと引っ張られて無理やり連れて行かれるのはわかってる
嫌だけど言われた通りに立ち上がってついてくのが一番無難だ。

いつも底抜けに明るくて煩くてメンバー達に何かあれば一生懸命にフォローする
ホンビナが来なくなった時もそうだ
どんなに嫌がられても毎日家に行って…

「テグン連れて来たよ～！さ、ひーるめし！ひーるめし！」
毎日こんなテンションで居られるこいつが本当に羨ましいと思う

深夜0時過ぎ練習の疲れもあってみんなさっさと眠って、俺も勿論例外なく寝てたけど夜中にふと目が覚めてトイレに行きたくなった
ベッドから出てみるとリビングの電気がついていて
どうせまた誰かが消し忘れたんだろうって何気なくリビングに向かった

ヒュ、っと少し肌寒い風が吹いてきて
窓が開いてるのに気がついた
電気どころか窓まで…
って思ったところで外にハギョンがいるのが見えた

「何してんだこんな時間に」

いつもなら、面倒を避けるためにわざわざ話しかけるようなことはしないけどなんとなく、話しかけてみた

「へっ、あ…な、なんでもない！！」

「なんでもない…？じゃぁ早く部屋に戻れ」

俺に背中を向けたまま部屋に入る気配も見せない

「おいハギョン聞いて…」

肩を掴んでこっちを向かせると慌てて俯いた

「ハギョン…？」

「な、なに…」

声も震えてるし
こいつ…

「泣いてるのか？」

「っ…な、なんでもないよ、別に泣いてないっ…」

ゴシゴシと袖で目元を拭うと顔を上げてにこぉっと笑ったけど
目は潤んで赤くなってる

「……、」

こんな時なんて声かけたらいいのか全然、わからなくて
ハギョンの手首を掴んで引っ張って腕の中に閉じ込めるように抱きしめた