短編入れ (ページ22)

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「ビニは…？」

保冷剤を用意してるとテグニがキッチンに入ってきて後ろから甘えるように抱き着いてきた
私が怒ってないか探る時はテグナこうして後ろから抱きついてくる。
多分、顔見て様子を伺うのが苦手なんだとは思うけど…

「ほっぺ真っ赤で泣いてる」

「…どうしよ…」

はぁ、と深くため息をつくと私を抱き締める腕の力を強めて首元に顔を埋めた

「もう。あんな思いっきり叩くから…ビニは女の子なんだからね！」

「わかってる…でもハギョニのこと言われてつい腹立って…」

抱き締められる腕の中でくるりと振り向いて
しゅん、とした顔のテグンの頬をキュッと摘む

「お仕事行く前にちゃんと謝ってあげて。その後は私に任せて。」

「ん…わかった、ありがとうハギョニ」

テグンは安心したように微笑んでからコクリとうなづいた。

「ビニは本当はすごくいい子だもん。謝れば許してくれるしきっと今、反省してると思うし。後は私がどうにかするから！安心して！」

「…いい奥さん持って幸せ者だな俺は。」

「ふふ、でしょー？さ！ほら。そろそろ行かなきゃテグンもお仕事の時間！」

ぽんぽん、と背中を叩くとテグンは準備を整えてからビナの部屋を覗いてから
玄関に向かった。

保冷剤を手に後ろについていって、靴を履いたテグンが振り向いたらいってらっしゃいのキス。

「一応声掛けたけど…」

「見てた。大丈夫だから！いってらっしゃいテグナ。」

「じゃぁ…頼んだ。いってきます。」

軽く唇を重ねて少し不安げに微笑んでからテグンも仕事に向かった。