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「ふぅ、、みんなお弁当出来たよ〜」
テグナのお弁当にはハートの海苔いり♡
「いらないし…」
ぼそ、っとビナが呟いて食べてたトーストも半分残してお皿に戻して席を立ち上がる
「太るからこんないらないって言ってるのに。余計な事しないで」
おかずに一つも口をつけずにカバンを掴むと玄関に向かおうと一歩踏み出した
その瞬間に、黙ってコーヒーを飲んでたテグナがビナの手首を掴んだ
「母さんに謝れ」
顔を見るでもなく、手首だけ掴んで目線はテーブルの上の新聞。
ず、っとコーヒーを一口啜る
シーンとする食卓…
「い、いいよテグナ!大丈夫…明日から気をつけるねビナ」
慌てて取り繕うように笑う私をチラッと見たテグナはすぐに目線を新聞に戻す
「…離してよ遅刻する」
「謝れ」
残ったみんなは困ったように2人を見たり、私を見たり…
「やだっ」
どっちも引かない…
「テグナ、もういいよ…ね?」
テグナは何も言わずにカップをテーブルに降ろす
「要らないって言ってるのに作ったのオンマでしょ。私悪くないし!いい年こいてそんなキャピキャピして可愛いと思ってんの?本当うっざい!!」
ガタン、とテグナの椅子が倒れた瞬間に
バシンッと乾いた音が響いた
「ビナ!!」
すぐに駆け寄って頬に手を当てるビナを守るように胸元に抱き締める
テグナが子供に手をあげるなんて初めてだった
「…っ、、いたい…、」
ふるふると、肩を震わせて…多分、泣いてるんだろう
私の腕の中で頬に手を当てたまま俯いてる
「テグナ…叩かなくても、」
「…、ごめん…」
ぎゅ、っと私のエプロンを掴んだまま震えるビナの肩を摩ってあげてからゆっくり背中を押してビナの部屋に連れて行く
「ビナ、顔見せてごらん、?」
ベッドに座らせて顔を覗き込むとそっと手を降ろした
手が退いたほっぺにはくっきりとテグナの手の跡が…
「…冷やさなきゃね、今日は学校お休みにしちゃおうね」
こくり、とうなづいたビナの頭を撫でてからキッチンに戻るとソファーでテグナが頭を抱えてて
隣にジェファナ、シガが座ってヒョギは食器の片付けをし始めてくれていた
「ヒョギありがと、ほら!みんなはお弁当持って学校学校!」
ぱんぱんっ、と手を叩いて微笑むとみんな渋々と言った感じで学校に行く準備をして、家を出て行った
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杏杏(プロフ) - p663さん、ヘムチ可愛すぎますー^_^読んでてほっこりしちゃいます。 (2017年6月4日 16時) (レス) id: 7fcd0680c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:p663 | 作成日時:2017年5月17日 11時