短編入れ (ページ16)

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一人の不安ページ16

「よし、荷物はコレで完成っと…」

遠征用のカバンのチャックを閉めてぱんぱん、と叩いてから部屋の入り口に鞄を置いた
明日から俺は日本に行って舞台があるから、
それの準備をしてた
着替えに化粧水にパック。うん！完璧。

「終わったのか」
その様子をベッドに座ったままじっと見つめてたテグンの声に振り向く

「うん！俺が留守の間は弟達を頼むよ？」

「もう頼まれる年でもないだろ、あいつらも」

「まぁ…そうだけど、、心配は心配だもん！」

テグンの隣に座ると、コテンとテグンが寄りかかるように頭を俺の肩に乗せた

「ふふ、寂し？」

「まさか。うるさいお前がいなくなるから清々する」

「ヤァ！！」

また憎まれ口を叩くから、寄りかかってるテグンを軽く突き飛ばしてやった

「冗談だよ…気をつけて行ってこい」

クスッと、笑ってから俺の頭を撫でると肩に手を回して今度は自分から俺を引き寄せて俺の頭に頬をすり寄せた

「少し、不安なんだ…」
テグンの肩にもたれなら、ぼそっと…弱音を吐いてみる
今回の役は本当にむずかしくて…
たくさん、練習もしたけどそれでもやっぱり不安で、
日本に行くにも、メンバーは居ないから一人で行かなくちゃならない、

「ハギョナ…お前は一生懸命練習してた。俺は知ってる。夜遅くまで…台本、ボロボロになるまで読み込んでるのも知ってる。…だから、大丈夫だ。」
俺の不安を感じ取ったのか
テグンはやさしくそう言いながら頭を撫でてくれた

「…着いたらちゃんと、連絡もしてこいよ」

「わかってる、」

「舞台も無事終わる事を願ってる…」

「うんっ！頑張ってくる！任せてといて？」

テグンは何も言わずにうなづいて優しく俺の頭を何度か撫でた

日本からのお土産は、俺が無事に帰ってくること、でいいかな？

(ね、テグン今日は一緒に寝る？
(……俺の部屋に枕持ってこい
(やった！