別にいいじゃない。執事より強くたって。 (ページ2)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:12,529 hit

.::・2 .::・ページ2

．

私はお嬢様という立場を隠しながら、警察署に勤務している。
それほど階級は高くないが、日々同僚や上司に振り回されながらこの地域を守っているのだ。

私が朝出勤していくと、資料の作成の前にパトロールをさせられた。

なんでも最近この地域で空き巣が多発しているのだとか。

手口が同じでは無いため、複数いる可能性が高く、男性であると思われる。

私に入ってきたのはその情報だけだ。

「というか怪しそうな男性とか世の中にごまんといるっつーの…」

と言うわけで今日は一日お嬢様らしからぬ言葉づかいでブツブツ言いながらパトロールをしていた。

結局収穫なし。
時間と人員の無駄だったというわけだ。

いつもは勤務を終えたら影山が迎えに来てくれ、リムジンで帰るのだが今日は違った。

珍しく影山が仕事があるので迎えに間に合わず、夕食の時間まで私一人なのだとか。

最近影山に運動不足について指摘されたばかりだったので、代わりの迎えは断った。

世界有数のお嬢様が地味な町を一人歩いている

こんなこと滅多にない。

それに口では毎日足を棒にしてパトロールしてるわよ、と反論したものの、

運動不足については自覚していた。

結構ちょうどいいタイミングだなぁ…

私の家も今日パトロールした地域にあり、
警察署からもそう遠くない。
道中空き巣が出ないかと密かに注意して歩いていたのだが、それらしい人物を見つけることは無かった。

問題はそのあとだ。