こいつだけはない【MG】 (ページ38)

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『お、ミンギュ。
部活終わったの？』

MG「なにやってんのかって聞いてんだけど。」

『恋のお悩み相談…ってやつ？』

MG「は？」

MH「俺もう帰るね。」

『え、ミョンホも一緒に帰ろうよ。』

MG「だめ。早く行くよ。」

『わ、ちょっと！』

引きずられる私をミョンホは首を横に振って眺めていた。

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『どういうつもり？』

私の腕を乱暴に掴んだミンギュ。

その手は一向に離してはくれない。

『ねぇ、腕痛いんだけど。
さっきからどうしたの？』

MG「はぁ…本当にわからないの？」

『分からないよ。』

MG「Aって本当に、鈍感。」

『なんなの、鈍感鈍感って…。』

ミョンホもミンギュもあんまりだ。

直接言わないで難しい話をするくせに私が分からなかったら怒っちゃって。

MG「A。こっち来て。」

『わ、なに？』

突然真面目な顔をしたかと思えば私の肩に手を置いてそっと近寄せた。

MG「今日リップ変えたでしょ。」

『なんでわかったの？』

MG「いつもより赤いから。」

ミンギュの視線は私の唇へと向かっている。

それがなんだかゾワゾワした。

小っ恥ずかしくなってミンギュの大きな身体を押し返そうとしても力が強くてびくともしない。

『ミンギュ、なにしてんの？』

MG「かわいいよ。似合ってる。」

『急に、何言って…。』

ミンギュはいつもみたいに笑ってないし、ふざけてないし、不思議な気分になった。

いつも背中を丸めてるくせにまっすぐ立つからどこか大きく見えるその身体も男の人を感じる。

心臓がドクンと音を立てた。

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