検索窓
今日:25 hit、昨日:3 hit、合計:35,862 hit

9話「聞きたがり・知りたがり」 ページ9

「Aさん!俺もその子達の面倒見ますよ」

「えぇ!?いやいや、そこまでしなくってもいいですよ」

「・・・Aさん。最後に食事をしたのっていつですか?」

「え・・・・?いつだっけ」

アブはその言葉を聞いてため息を吐いた
そして、Aをじろりと睨むように見る

「これは子供達のためでもある命令です。貴方が倒れてしまったらあの子達はどうするんですか?」

「うっ・・・」

「本当に子供達が大切だと言うのならば俺に頼ってください。これでも次期国王なんですよ」

「で・・・でもあの子達は他人への警戒心が強くって・・・私とチビ達以外の人に面倒を見られるのは・・・」

「じゃあ食事だけでも支給させてください」

「いいんですか?」

「これは国民のためでもありますから!父に説明すれば喜んで支給しますよ」

「ホントすみません・・・何から何まで」

Aは申し訳なさそうに目を伏せる

「いいんですよ。それにしても、もっと人を頼ってもいいんですよ?たとえば親とか友人とか」

そこでアブは疑問に思った
なんで大人の姿が見えないのだろう
仕事にでも行っているのか?

チラリとAの方を見ると俯いていた
俺が見ていることに気づいてこちらを向くが
どこか遠い所を見ているようであった

「親も友人もいませんよ」

さきほどまでコロコロ変わっていた表情はほぼ無に等しかった
オレンジ色の瞳も何故か冷たく感じる

何でこんな表情をするのだろう
何で目に輝きがないのだろう
何で機械のように喋るのだろう

なんで

こんなに胸騒ぎがするのだろう


「知りたいですか?」

自傷気味に笑う彼女を見て

俺は聞いてはいけないと思った

けど


「うん」



聞きたい、知りたいと思う自分を抑えられなかった

10話「過去のお話」→←8話アブ視点「カッコイイ」



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (85 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
146人がお気に入り
設定タグ:実況者 , アブ , 恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぷよっち(プロフ) - 夢乃ココロさん» コメントありがとうございます!いい話と言ってもらえてとても嬉しいです。学園のお話も、考えてみようと思います!! (2015年4月28日 18時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
夢乃ココロ(プロフ) - すごく悲しくて、でもすごいいお話でした!!今度はぜひ学園の方とかも見てみたいです(笑) (2015年4月26日 20時) (レス) id: 764d19a4a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - キヨレトloveさん» コメントありがとうございます!そんなに喜んでくださり、とても嬉しいです^^長文ありがとうございます! (2015年4月13日 19時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
キヨレトlove - ふわぁぁぁあああ!!泣きました(( すごい作品ですこれは。本当にすごいです。すごい。うんすごi((殴 感動しましたぁぁぁああ!!この作品を作ってくださってありがとうございました(TT (2015年4月13日 16時) (レス) id: ddf32769be (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます!こういうエンディングでも良いのかと悩みましたが、喜んでもらいとても嬉しいです!次回作も早く作りたいと思います! (2015年4月2日 7時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぷよっち | 作成日時:2014年9月24日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。