8話アブ視点「カッコイイ」 ページ8
「ほら、チビ達！パンあげるから向こうの部屋で食っておいで」
「パン！」
「やったあ！ありがとう」
Aは子供たちにパンの入った袋を持たせた
そして3人は奥の部屋に戻ると楽しそうな声が溢れてきた
その声は3人だけではなかった
「まだ他にも子供がいるの？」
「はい。さっきの子よりもっと小さい子もいます」
ここでアブは疑問に思った
何故、この家には沢山の子供がいるのだ？
「あの子達・・・実は全員親がいないんです」
「え？」
Aの方を見ると悲しそうな顔をしていた
儚く、触れたら壊れてしまいそうな
「さっきの3人だけ出てきたのには理由があるんです」
「理由？」
「他の子達は基本的に自分の意思で歩けない子とかもいるんです」
「！！」
「車椅子に乗った子や、目が見えない子・・・昔、親に目を潰されたらしいんです」
「親・・・に？」
「自分の子供をストレス発散の道具にしか思ってないんです・・・たまたま私がぐったりしているのを見つけてココに連れてきたんですよ
最初はあの子達、私に警戒心むき出しだったんですけどね」
懐かしむようにフッと笑う
口は弧を描いていた
だが、その笑みはすぐに消える
「あの子達は親に恵まれていなかったんですよ・・・働かされて、殴られて、罵倒されて」
そこまで言うとAは両手に拳を作って震えていた
「私はあの子達に幸せになって欲しい・・・
なんとかしてお金を稼いで、学校に行かせたい！
あの子達の笑顔を見れるのがとても嬉しいから」
「だからAさんはパンが欲しいって言ったんだね」
「はい。今、私のお財布の中身がすっからかんだったので・・・」
「・・・Aさんは子供たちに幸せになって欲しいって本当に思っているんですね？」
「当たり前じゃないですか！チビ達はそう思ってないですが、私はあの笑顔に何度も助けられたんです」
「次は、私があの子達を助ける番？」
「そうです！」
Aは白い歯を見せながらニカッと笑う
・・・この人はお人よしなのかもしれない
いや、絶対にそうだ
ガラの悪い男たちから俺を助けたり
知らない子供をひき取ったり
子供たちを助けたにも関わらずチビ達を幸せにしたいと言い出すし
自分の食料を子供たちにあげて幸せそうに微笑んだり
・・・カッコイイ。
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ぷよっち(プロフ) - 夢乃ココロさん» コメントありがとうございます！いい話と言ってもらえてとても嬉しいです。学園のお話も、考えてみようと思います！！ (2015年4月28日 18時) (
レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
夢乃ココロ(プロフ) - すごく悲しくて、でもすごいいお話でした！！今度はぜひ学園の方とかも見てみたいです（笑） (2015年4月26日 20時) (レス) id: 764d19a4a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - キヨレトloveさん» コメントありがとうございます！そんなに喜んでくださり、とても嬉しいです＾＾長文ありがとうございます！ (2015年4月13日 19時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
キヨレトlove - ふわぁぁぁあああ！！泣きました(( すごい作品ですこれは。本当にすごいです。すごい。うんすごi((殴 感動しましたぁぁぁああ！！この作品を作ってくださってありがとうございました(TT (2015年4月13日 16時) (レス) id: ddf32769be (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！こういうエンディングでも良いのかと悩みましたが、喜んでもらいとても嬉しいです！次回作も早く作りたいと思います！ (2015年4月2日 7時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷよっち | 作成日時：2014年9月24日 14時
