６話「世界」 ページ6
「こんなに安いパンでよかったの？」
「日持ちするからこれがいいんですよ」
私と王子はパンを４つ買った
一つは硬そうで長いパン
あとの三つは今すぐにも食べてしまいそうになるほど美味しそうに肉や野菜が挟まれているパンだった
「ほ・・・ホントにパンでよかったの？」
「いいんですよ、装飾品とか買っても多分つけないでしょうし」
付けなすぎて装飾品が可哀相だと思うし
そういうのは可愛い子が付けた方がいい
「そういえば王子、もう城に帰りますか？」
「えっ！・・・んーもうちょっと一緒にいたいな」
「私、これから用事があるんですがどうしますか？」
「用事？」
首を傾げる王子はすごく可愛いと思う
狙ってやっているんだろうんか？それとも無意識か
１８０ｃｍはありそうな王子に対して可愛いと思うのは異常なのだろうか
「さっきの路地裏の所に用事があるんですよ。なので王子がそこに行くのは危ないです」
遠まわしに「帰れ」と言う
すると王子は考えるような仕草をしてから
「Aさん・・・もしかして俺、邪魔だった？」
「え！？」
予想外の言葉につい大きな声を出してしまった
周りがじろじろこちらを見ている気がする・・・無視無視
「ごめんね気がつかなくて」
王子は俯いて私と目を合わせようとしない
少しだけ見える顔は曇っているように見えた
「いえいえ！！邪魔なんかじゃないですよ！さっきみたいな奴らが言い寄ってきたら私が何とかしますから！」
「いいんだよAさん、気を使わなくっても」
「気なんか使ってないです！！」
「・・・じゃあ、俺ついて行っていい？邪魔じゃない？」
「いいですよ！大丈夫です」
「やったあ！」
「え」
アブさんはさっきまでの暗い表情が嘘かのようにめちゃくちゃ良い笑顔をこちらに向けてくる
・・・これはもしかして
「王子・・・さっきまでの演技でしたね？」
「んー？何の事？」
あ、この人絶対確信犯だ
「じゃ、レッツラゴー！！」
「はぁ・・・今から行くところは別に面白くないですよ？」
「いいの！Aさんの見ている世界を俺も見たいんだよ」
物好きな人だ・・・
わざわざ自分からこちらの世界へ足を踏み入れるだなんて
王子は知らなくていい暗い世界
王子には似合わない暗い雰囲気
王子にはもっとキラキラと輝いている世界がお似合いなのに
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ぷよっち(プロフ) - 夢乃ココロさん» コメントありがとうございます！いい話と言ってもらえてとても嬉しいです。学園のお話も、考えてみようと思います！！ (2015年4月28日 18時) (
レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
夢乃ココロ(プロフ) - すごく悲しくて、でもすごいいお話でした！！今度はぜひ学園の方とかも見てみたいです（笑） (2015年4月26日 20時) (レス) id: 764d19a4a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - キヨレトloveさん» コメントありがとうございます！そんなに喜んでくださり、とても嬉しいです＾＾長文ありがとうございます！ (2015年4月13日 19時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
キヨレトlove - ふわぁぁぁあああ！！泣きました(( すごい作品ですこれは。本当にすごいです。すごい。うんすごi((殴 感動しましたぁぁぁああ！！この作品を作ってくださってありがとうございました(TT (2015年4月13日 16時) (レス) id: ddf32769be (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！こういうエンディングでも良いのかと悩みましたが、喜んでもらいとても嬉しいです！次回作も早く作りたいと思います！ (2015年4月2日 7時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷよっち | 作成日時：2014年9月24日 14時
