４０話「開いた」 ページ40
「Aお姉ちゃん・・・」
「どうしたの？」
「今日だね」
「・・・うん」
チビ達は悲しそうな顔でこちらを見上げる
目尻には涙を溜めていて、今にも零れ落ちそうだった
「なんで泣きそうな顔なんだよ」
「だって・・・お姉ちゃん！本当は嫌なんでしょ！？」
「だからってお前達が泣きそうな顔をしている理由が分からない」
「お姉ちゃんに笑って欲しいから」
「え・・・？」
チビ達は俯いて、とうとうポロポロと涙を流し始めた
その液体は床に落ちて、じわりじわりと染み込んでいく
「お姉ちゃん最近・・・ずっと笑ってない・・・見て、ない」
「僕たち・・・悲しいんだよ！・・王子と会えばお姉ちゃん笑ってくれるでしょ？」
何も言えなかった
喉が熱くなって、カラカラに渇いて声が出なかった
私は・・・チビ達を悲しませてしまった？
不安にさせて、泣かせて、苦しませて
これじゃあチビ達を捨てた親と同じじゃないか！
「ごめん・・・ごめんね・・寂しい思いさせちゃったね」
そうだ、チビ達は頼れる人が私しかいないんだ
そんな私がこんな不安定な状態じゃ心配させてしまうのは当然の事だった
チビ達は私が守ると、拾ったときに決めてたじゃないか！
「ねえ・・・私はどうすればいい？」
今はチビ達を安心させる事が重要だ
チビ達の言う通りにすれば安心させられると思った
「じゃあ、アブ王子の所へ行ってきて！ちゃんと自分の気持ちを伝えるの」
「・・・」
「早く！！早くしないと式が終わっちゃう！」
「・・・え」
「絶対に笑顔で家に帰って来れるから！ほら、早く」
そう言って私の腰を強く押して部屋から出そうとするチビ達
「ちょ！流石に今日はダメだって」
「いいから早く！式が終わってからじゃ意味ないんだよ」
その時
ガチャリと玄関のドアが開いた
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ぷよっち(プロフ) - 夢乃ココロさん» コメントありがとうございます！いい話と言ってもらえてとても嬉しいです。学園のお話も、考えてみようと思います！！ (2015年4月28日 18時) (
レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
夢乃ココロ(プロフ) - すごく悲しくて、でもすごいいお話でした！！今度はぜひ学園の方とかも見てみたいです（笑） (2015年4月26日 20時) (レス) id: 764d19a4a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - キヨレトloveさん» コメントありがとうございます！そんなに喜んでくださり、とても嬉しいです＾＾長文ありがとうございます！ (2015年4月13日 19時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
キヨレトlove - ふわぁぁぁあああ！！泣きました(( すごい作品ですこれは。本当にすごいです。すごい。うんすごi((殴 感動しましたぁぁぁああ！！この作品を作ってくださってありがとうございました(TT (2015年4月13日 16時) (レス) id: ddf32769be (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！こういうエンディングでも良いのかと悩みましたが、喜んでもらいとても嬉しいです！次回作も早く作りたいと思います！ (2015年4月2日 7時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷよっち | 作成日時：2014年9月24日 14時
