26話「イブ」 ページ26
アブが出て行ってからすぐの事だった
またノックの音が聞こえて、誰かが「失礼します」と言い
部屋の中に入ってきた
「初めまして。貴方がAさんですか?」
その人は背が高くて、髪が金色、そして綺麗な顔であった
ニコリと笑うその表情は何故か嫌な気持ちにさせるものだった
キラリと光るその瞳はまるで私を観察しているかのようだ
こういう目は路地裏で何度も見た事がある
獲物を観察する瞳だ
「はい、そうです」
だがしかし、それだけで人を判断するものじゃない
弟子の3人も最初はこんな目をしていたが今はもうしていない
「僕はアブ兄さんの弟のイブです。いつも兄さんが嬉しそうに貴方の事を話していたので気になっていたんですよ」
「へぇ・・・そうだったんですか。あ!今日は本当にありがとうございます。色々な方に親切にしてもらって」
「いや、大丈夫だよ。ココにいる人みんな優しい人だから」
さっきと同じ笑顔・・・少し気になるな
「・・・Aさんって兄さんの恋人?」
「え!?ち、違うよ!アブとは親友だよ」
「へぇ・・・そうなんだ。親友かぁー」
そう言って、近くにあった椅子に座った
「兄さんの親友と話せるなんて嬉しいなぁ!」
「アブとは仲良いの?」
「まあまあかな?でも僕は兄さんの事尊敬してるんだ」
「僕と違って頭がいいし運動もマナーも完璧だ!それに比べて僕なんて、兄さんの足元にも及ばないよ」
「へぇ・・・アブがどれ位すごいのか私には分からないけど」
私はイブさんの手を掴んで、手のひらを見る
「貴方がこれだけ努力しているのに、アブと比べる必要ないと思うんだけどな」
手のひらには無数の肉刺(まめ)があった
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ぷよっち(プロフ) - 夢乃ココロさん» コメントありがとうございます!いい話と言ってもらえてとても嬉しいです。学園のお話も、考えてみようと思います!! (2015年4月28日 18時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
夢乃ココロ(プロフ) - すごく悲しくて、でもすごいいお話でした!!今度はぜひ学園の方とかも見てみたいです(笑) (2015年4月26日 20時) (レス) id: 764d19a4a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - キヨレトloveさん» コメントありがとうございます!そんなに喜んでくださり、とても嬉しいです^^長文ありがとうございます! (2015年4月13日 19時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
キヨレトlove - ふわぁぁぁあああ!!泣きました(( すごい作品ですこれは。本当にすごいです。すごい。うんすごi((殴 感動しましたぁぁぁああ!!この作品を作ってくださってありがとうございました(TT (2015年4月13日 16時) (レス) id: ddf32769be (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます!こういうエンディングでも良いのかと悩みましたが、喜んでもらいとても嬉しいです!次回作も早く作りたいと思います! (2015年4月2日 7時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷよっち | 作成日時:2014年9月24日 14時