１５話「初めて」 ページ15
「そ・・・ですよね。すみません、調子にのりました」
アブ王子の胸元に手をあて、力を込めるがびくともしない
なんで離さしてくれないのだろう
そう思っているとまた、いやさっきよりも強く抱きしめられた
息苦しい、けれど心地よい
私はアブさんの行動が理解できなかった
「友達じゃなくて、親友でしょ？」
「え？」
アブさんは私の肩を掴み、距離をとる
そして白い歯を見せるように笑った
「あれ？嫌だった？」
「え、いや・・・え？」
さっきなんと言った？
親友？
あまりにも聞きなれない言葉に思わず聞きなおそうかと思った
友達はいた事があるが親友はいなかったからだ
それに、ここでは信頼できる友達などいなかった
「わ・・・私、親友っていたことがなくって・・・」
「俺は友達すらいなかったなー。基本、外にでなかったし」
アブさんは少し寂しそうな顔をする
そりゃあ、ほいほい外に出て殺されたり誘拐されたら困るもんね
家には召使いと両親とか、大人しかいないのか
「だから、Aさんは俺にとって初めての友であり親友なんだよ！」
私なんかが一番目の親友でいいのだろうか？
と思ったがアブ王子の嬉しそうな笑顔を見て、聞かない事にした
「よろしくお願いします！アブ」
「！い、今アブって・・・」
「あはは・・・やっぱおこがましかったですよね。すみません」
さすがに国の王子に向かって呼び捨てはだめだったか
親友だし呼び捨ての方がしっくりくるんだけどなー
「いいや！嬉しかったんだよ！！俺初めて年の近い子に呼び捨てされた！！」
アブさんは私の手を握りながらキラキラした瞳で見つめてくる
興奮しているようで、さっきより声が大きかった
「俺も君の事呼び捨てでもいいかな？」
「いいですよ。アブの好きなように呼んで下さい」
「A！」
「なんですか？」
「いや、嬉しくって・・・呼び捨てし合うの憧れてたし」
アブは「へへっ」と頭をかきながら照れたように笑う
そんなに嬉しがられるとこっちまで嬉しくなってしまう
「よろしくね、A！」
「こちらこそ、よろしくお願いします！アブ」
互いに手を握り合い、幸せそうに笑い合った
A、初めての親友ができました！
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ぷよっち(プロフ) - 夢乃ココロさん» コメントありがとうございます！いい話と言ってもらえてとても嬉しいです。学園のお話も、考えてみようと思います！！ (2015年4月28日 18時) (
レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
夢乃ココロ(プロフ) - すごく悲しくて、でもすごいいお話でした！！今度はぜひ学園の方とかも見てみたいです（笑） (2015年4月26日 20時) (レス) id: 764d19a4a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - キヨレトloveさん» コメントありがとうございます！そんなに喜んでくださり、とても嬉しいです＾＾長文ありがとうございます！ (2015年4月13日 19時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
キヨレトlove - ふわぁぁぁあああ！！泣きました(( すごい作品ですこれは。本当にすごいです。すごい。うんすごi((殴 感動しましたぁぁぁああ！！この作品を作ってくださってありがとうございました(TT (2015年4月13日 16時) (レス) id: ddf32769be (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！こういうエンディングでも良いのかと悩みましたが、喜んでもらいとても嬉しいです！次回作も早く作りたいと思います！ (2015年4月2日 7時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷよっち | 作成日時：2014年9月24日 14時
