２話アブ視点「声」 ページ2
今日は父さんと街に出た
俺、ここちょっと苦手なんだよなぁ・・・
ずっと笑ってないといけないし
なにより女性の目が怖い
いや、女性に囲まれるのが嫌という訳じゃないんだけどね？
馬車からおりると案の定、たくさんの人に囲まれた
うぅ・・・香水のにおいが混ざって気持ち悪い
顔に出さないように笑顔を振りまきながら、こっそりとその場から逃げる
もちろん父さんには言っておいた
「この街を堪能してきなさい」といってフード付きの上着を貸してくれた
ありがとう！父さん
人ごみを掻き分けて少し薄暗い道に出た
そこはシン・・・と静かで、異臭した
この街にこんな所があったのか・・・
人がいないのを確認してフードを脱ぐ
「はー・・・疲れたよ」
はぁ、と息をはいて周りを見渡す
この街の見たことのない場所に好奇心が沸いたので少し探検する事にした
「ふーん」
全部が全部楽しそうな雰囲気な場所ではないんだ
俺が知ってる街とは全然ちがうな
そろそろ飽きてきたので父さんの所へ帰ろうとした
しかし、誰かに呼び止められた
この時、無視すればよかったものを・・・
「おーい！王子様ー」
「あ？おやぁー？なんでこんな所にいるんですかねー？」
「迷子でちゅかー？」
振り向くと男が３人いた
ニヤニヤしながら汚い声で喋るんじゃねーよ
それにしても・・・どうするか
あっという間に距離を詰められてしまった
うえぇ・・・男に詰め寄られる趣味はねぇ・・・
「王子様ー・・・俺ら金を持ってないもんでぇー」
「少し分けてくれませんかー？あんたならいっぱいもってるっしょ？」
「その高そうな服でもいいんだぜ」
そう言われ、一番背の高い男に胸倉を掴まれた
そいつの右手には小型のナイフが握られている
「こんなきれいなお顔が傷つくのは嫌でしょ？頭の良いアンタだったらどうすべきか分かるはずだ」
こいつらを殴り飛ばすのは簡単な事だ
だがしかし、王様の息子が国民を殴るなどしてはならない事だ
その事が世間に知られたら騒ぎどころじゃない
いまだ胸倉を掴まれているため呼吸が上手くできず
頭に酸素が回らなくなり、意識が途切れそうになったその時
「お前等ァ！！なにみっともない事してんだ」
女性の声が聞こえた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 146人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぷよっち(プロフ) - 夢乃ココロさん» コメントありがとうございます！いい話と言ってもらえてとても嬉しいです。学園のお話も、考えてみようと思います！！ (2015年4月28日 18時) (
レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
夢乃ココロ(プロフ) - すごく悲しくて、でもすごいいお話でした！！今度はぜひ学園の方とかも見てみたいです（笑） (2015年4月26日 20時) (レス) id: 764d19a4a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - キヨレトloveさん» コメントありがとうございます！そんなに喜んでくださり、とても嬉しいです＾＾長文ありがとうございます！ (2015年4月13日 19時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
キヨレトlove - ふわぁぁぁあああ！！泣きました(( すごい作品ですこれは。本当にすごいです。すごい。うんすごi((殴 感動しましたぁぁぁああ！！この作品を作ってくださってありがとうございました(TT (2015年4月13日 16時) (レス) id: ddf32769be (このIDを非表示/違反報告)
ぷよっち(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！こういうエンディングでも良いのかと悩みましたが、喜んでもらいとても嬉しいです！次回作も早く作りたいと思います！ (2015年4月2日 7時) (レス) id: 5d6f6f880e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぷよっち | 作成日時：2014年9月24日 14時
