暗殺教室&カゲプロ～目つきの悪いボクっ娘が３-Eにやってきた～４ (ページ47)

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ⅩⅣ ページ47

通路の前に立ち、見張りをする男。
その背後から伸びる……手。

「ふうぅ～……大分体が動くようになってきた」

男を締め上げながら言う烏間先生。怒りからか、若干声が震えている。

「まだ力半分ってところだがな」と言った烏間先生に、生徒からは「あの人一人で入った方が良かったんじゃ……」と声が上がる。

その気持ちも分かるが、こういうのは経験が大切なのだよ。

「皆さん、最上階部屋のパソコンカメラに侵入しました。上の様子が観察できます」

「最上階エリアは一室貸し切り、残るのはこの男ただ一人だと思われます！」

律とエネちゃんが皆のスマホに映像を送って言った。

この男が……黒幕だ。

・

『……烏間先生？』

先ほど自分で締めた男を見て、何やら考え込んでいる様子の烏間先生。
"黒幕"の正体に気が付き始めたのかな。

声をかけると「……いや」と誤魔化されたが、表情を見る限り心当たりがあるんだろう。

『烏間先生もやっぱりそう思いますか？』

「……！」

僕の一言で振り返った。
やはり僕と同じことを考えているみたいだ。

『黒幕は、恐らくあの人(・・・)。
敵が殺し屋ではないとするなら、ほぼ確定です。
……さぁ、時間がありませんよ？』

烏間先生のとても驚いた表情。
……これくらいのことなら流石に僕でもわかりますよ。
そこまで鈍くないので……色々と、ね。

・

・

最上階。

カードキーで鍵を解除し、部屋の中へ侵入する。

部屋の中はだだっ広く、遮蔽物が多い。

スウッ……

手と足を一緒に出すことで、衣ずれや靴の音を抑えられる……ナンバという歩法。

メカクシ団は、Ｅ組の後ろからキドの能力を使って後を追う。

そして＿＿見えて来た、黒幕。

・

可能な限り接近し、取り押さえる。
遠い距離で気付かれたら、烏間先生が黒幕の腕を撃つ。
それと同時に……皆で一斉に襲い掛かる。

じりじりと距離を詰め、今ならいける……！

「かゆい」

皆の動きが、その一言によって静止した。

「思い出すとかゆくなる。
でもそのせいかな、いつも傷口が空気に触れるから……感覚が鋭敏になってるんだ」

バッ！！

たくさんの起爆用のリモコンがばら撒かれる。

「言ったろう、もともとマッハ20の怪物を殺す準備で来てるんだ＿＿」

聞き覚えがある声だ。前よりもずっと邪気を孕んで。