暗殺教室&カゲプロ～目つきの悪いボクっ娘が３-Eにやってきた～４ (ページ12)

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ⅩⅢ ページ12

すると、その少年は何かを思い出したような表情になり、僕の横を通り抜けて診療室の外へ。
……と、コノハと対面する。

「あんたのせいだ……あんたさえいなきゃこんな事には……」

そう言い、再びボロボロと涙を零しはじめる。
……少し、盗んでみようかな。

＿＿ヒヨリッ！！赤信号だ！！

『……っ！』

視えたのは、交差点の真ん中で目を見開いてそれ(・・)を見ているヒヨリちゃんと……あの少年。
そして、少年とヒヨリちゃんはそれ(・・)に＿＿

タッタッタッ。

廊下を走り抜ける音で我に帰ると、そこには廊下の先を見つめるシンタロー達の姿が。
そこに、あの少年の姿は無い。

「ヒビヤ僕のせいですごく怒ってる……なんとかしなくちゃ……」

『あの少年……ヒビヤ君のこと追いかけなくていいの？見失っちゃうよ？』

「い、一緒に来てくれる？」

『一緒に行くのはいいけど＿＿』

言い終わる前に、ひょいっと体を持ち上げられる。
＿＿“お姫様抱っこ”をされていると気が付くのに１秒。

『！？』

「ごめん、ちょっと痛いかもしれないけど……」

コノハがそう言った瞬間、すごい速さで景色が流れて行った。
……そこでようやく、足を踏み込んだ勢いで何十メートルも飛んでいると気がついた。

ふと見たコノハの目は＿＿ピンク色の中に、赤い何か(・・)がじわじわと混ざっている。
これも、あの能力の一つなのかな？

……そんな悠長なことを考えている間に、目の前に暗くなった空が映る。

『……ん！？』

「ご、ごめん、もうちょっとだけ我慢して」

ある程度の高さまで上がると、ふわりと体が浮遊感に包まれ、今度は地面に向かって落下し始める。
……コノハに抱きかかえられたまま。

「見つけた……！」

僕もそちらに視線を移すと、病院の入り口の辺りに、ヒビヤ君と……
＿＿キド達が。

その直後、激しい音と強い重力感が体を襲う。
それほど衝撃は無かったけど。

キドに急いでメールし、ヒビヤくんを止めるように打つ。

すると、再び抱えなおされる。

『ま、待って！』

「ご、ごめん……急がなくちゃと思って。驚いたよね……」

『それは大丈夫だけど、その前に＿＿』

「あ、ヒビヤ……このままじゃ見失っちゃう……」

『それも大丈夫だから！』

病院の入り口付近で、ヒビヤくんは誰かとぶつかってよろける。
そしてその人物＿＿モモちゃんに抱き留められていた。