0日目 幕間 ページ10
【???side】
「……いてっ!?」
よく分からない痛みに首が襲われ■は跳ね上がるように目覚めた。痛みがあったところを触ってみる。ひりひりとしてるが虫に刺された訳では無いようだ。
目が覚めてしまった。眠りにつく前に少し動くか。軽くだが背伸びをする。
………あれ?なんかいい匂いがする。
部屋の外から?
まるで導かれるように■の足取りは大会議室へと運んだ。そこには■だけではなく【error】もいた。
「【error】?いったいどうしたんだ?」
「いや、目が覚めてな。お前もか?」
「まあ、そんなところ。」
お互いに話をしてると、またいい匂いがする。いったいどこからだ?辺りを見渡すとふと目に入ったのは少し黒ずんだ赤色の液体が入った瓶だった。ジュースかお酒だろうか?
「………なあ、【error】。これ飲むか?」
【error】に聞くと喉が渇いたからと言いつつそれをコップにトプトプと注ぎ飲み始める。■も同じようにして飲み干した。
……どろりと流れ込んだのは甘いようなしょっぱいような…よく分からない味。
でも…美味しい。飲まなきゃ。これを。
■と【error】はひたすら飲み続ける。
いつの間にかその瓶の中身は消えていた。
ふわふわとした意識の中、■の手を見てみる。
幻覚かなんだろうか?自分の手には朱色の液体が滲んでいた。
_____
「……!2人とも何して…!」
……【削除】の声が聞こえた。■と【error】は瞬時に振り返る。【削除】は■たちの姿を見たまま止まっている。
「……【削除】?大丈夫か?」
【削除】はそのまま固まったあと、まるで綺麗なものを見たのかうっとりとした瞳で見つめてくる。
「……綺麗。」
「「はぁ?」」
よく分からない。
【削除】は笑っている。
心酔するように何かに飲まれているように。
✤ とある人狼の日記 1貢目
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作者名:Y将軍 | 作成日時:2020年11月7日 20時