Twins ～Ｋei .I ～ 3 (ページ35)

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「暫くの間なんだよ」

母「………帰れないって」

「は？帰れないって何？
Aの奴どこにいるの今」

母「……………」

なんで黙り込むんだよ
どこにいるんだよA
暫く帰れないってどういう事さ
全くわかんねぇ

「母ちゃん！しっかりしろよ。
Aは今、どこにいるの？」

母ちゃんの腕を掴むと、屈みこんで視線を合わす

母「＿＿＿＿さん…ち」

「えっ？なに？
聞こえなかったんだけど、誰んとこ？」

掠れた母ちゃんの声
俺の苛立ちと不安を煽るばかりだ

母「中島さんの家にいるって」

中島って裕翔の家？

確かに以前、裕翔が言ってた
Aを1日でいいから裕翔たち家族に返してくれって

だからって唐突すぎないか

「俺、迎えに行ってくる」

母「慧！待って。
Aは中島さんの……」

「知ってるよ。知ってるんだよ俺。
けどさ、いくら何でもおかしいと思わない？
唐突すぎるし、電話してきたのAじゃないんでしょ」

絶対変だって

A自身が電話してきたならわかる気もするけど
Aと電話も通じないし納得できない

やっぱり迎えに行くべきだ

「とりあえず俺が裕翔に電話してみるから。
母ちゃんは、父ちゃんに電話して」

母「……慧、1日だけ、1日だけ待ってみよう」