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慧「えー、そんなわけないじゃん。
俺はいつでもAのことを考えてるよ」
納得いかないって表情を浮かべた私の頭を撫でると、慧は幸せそうに微笑んだ
慧「母ちゃんたちが、俺たちのこと認めてくれて良かった」
「本当⁉ 良かった」
慧「ん…でも……」
急に押し黙って俯むく慧に不安が襲う
慧の肩が小刻みに震えている
「…でも、どうした…の? 」
ガバッと抱きつかれて息を飲んだ
「けぇ…い…」
慧「母ちゃんが……」
「お母さんが? なに? 」
慧「まだ、おばあちゃんにはなりたくないって」
一瞬なにを言われているのか理解できず、ポカンとしてしまった
「えっ…? 」
慧「まだ1回しかしてないのに、酷くないか
釘を刺されたんだぞ」
抱きしめていた手に力が入る
慧のサラリとした髪が、埋めていた私の肩に当たった
「なっ、なっ、なにを…言って」
慧「2回目の話」
慧が話す度に首筋に息がかかる
疼くような感覚に身をよじった
「ばかぁ……」
慧「マジな話なんだけど」
「そーゆうことじゃないでしょ!」
慧「じゃ、どーゆうことなのさ」
「もっ、いーから離してぇ。私、お風呂入って寝る!」
ぐいっと慧を押しのけると、その場に立ち上がった
ガタンっと椅子が音を立てて倒れる
慧「乱暴だなぁ。椅子壊れんぞ。で、とりあえずさぁ、一緒に風呂でも入る?」
倒れた椅子を起こしながら、イジワルな笑みを浮かべて慧が私を見た
「____っ‼ 」
慧「ふはっ! 耳まで見事に真っ赤じゃん」
「慧のいじわる……っん…」
目尻に涙を滲ませて睨んだ私の唇を、慧の唇が塞ぐ
慧「そーゆう顔しないで、我慢できなくなるからさ」
はぁーって溜め息漏らして
後頭部を、わしゃわしゃと掻き毟り
おやすみ、早く寝ろよって、
呆然とする私を残して、リビングから去って行った
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作者名:みくり | 作成日時:2017年2月26日 14時