第二十九話 ページ29
「……潜入？殺しじゃなくて？」
「そうじゃ。まぁ最終的には殺すことになるが……相手が少々厄介そうでな。依頼者もそいつに関しての情報が少ないらしく、ワシらでどうにかしないといけんことになった」
「え？最終的に殺すって言った？」
「殺しの方は別件として扱うからの。お主の手は加えられんよ」
「あの人死ぬのか〜って思いながら仕事すんのヤバいな……」
私は全然まともなことを言った気がするのに、二人には何の共感も得られなかったらしい。まぁそうなるよね……と思いつつ、今私は結構危ない橋を渡っているのか？ということに実感を覚えてくる。人生山あり谷ありで正直そこらへんの人とは精神力が違う自覚ありありだったけど、精神力とかそういうのナシに普通に危ない状況なのでは？メンタルだけじゃどうにもならないことってこの世にあったんだ……と一つ人生経験を積むことができた。それにこれ実質職場体験だしな。
「……あれ、これって私ボランティアなの？」
「勿論金なら払うぞ。いくら欲しい？」
「金持ちが小切手渡して好きな数字書けってやるやつだ……！でもその場合0と書かないといけない……！それにこういう仕事の相場給料知らない……！」
「まぁ潜入するだけだし3千万くらいでいいんじゃないの？」
「うーんそうなの？」
「お主がそれでいいならそうすれば良い」
「なんか話噛み合ってなくない？……まぁ、3千万で」
「よし、それならその値段に見合う働きをしてほしいのぉ」
「3千万の働きって何！？」
ほっほっ、とゼノは愉快そうに笑っているが、今のは冗談か？それとも普通に騙されてたのか？そうだとしても3千万の働きってどんくらいだ？とりあえず全力でやっとけばいいのか！
「で、それいつやるの？」
「明後日じゃ」
「……明後日……明後日……？これイルミ的にどうなの？」
「フツーだよ。2日準備できるだけ良い」
「そんな感じで仕事してんだ……」
「時間は後から追って報告する。ってことで、これ俺の連絡先ね」と、ナチュラルに殺し屋の連絡先をゲットしてしまった。「何か仕事の依頼があったらいつでも呼んで」とか言われたけど絶対にそんな用件は出来ないぞ。あと別に自分でどうにかできるし。
「イルミ、プライベートと仕事で連絡先わけてないの？」
「そんなのわけてないよ。プライベートとかないし」
「確かになさそー」
「そう言われるとムカつくなぁ」
「殺し屋のムカつくなぁは命の危険感じるね……」
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カンナ(プロフ) - うわぁぁめちゃくちゃいいです最高です！！！続き楽しみにしています！！！ (2月3日 6時) (
レス) @page44 id: fc7530e511 (このIDを非表示/違反報告)
sumire - 詩的な言い回しと駆け引きに、臨場感あふれる表現達が本当の本当に面白くて、一気に読んでしまいました。好みどストライクの作品に出会えて嬉しいです、更新待ってます。 (6月13日 20時) (レス) @page43 id: 5a6444f9d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷーちゃ | 作成日時：2021年9月9日 21時
